アップルの「iPad」はiPad、それ以外の何物でもない

「iPad(アイパッド)」はiP adであり、iPad以外の何物でもない-。米アップルが7日発した のはこんなメッセージだ。

同社のタブレット型端末iPad2の後継機種となる最新型のiP ad発表会では、事前に憶測されていた「iPad3」や「iPad HD」といった呼び方は一切されなかった。HDとはハイディフィニシ ョン、つまり高解像度のことだ。

サンフランシスコのブランドコンサルティング会社、ランダー・ア ソシエーツのディレクター、マット・ゴードン氏は、新型iPadに特 定の名前を付けなかったことで消費者が混乱する可能性があると指摘す る。「ややこしいことになる。世代の異なるiPadを複数持つ消費者 もおり、一番最初のiPadと混同してしまう」と語った。

製品の元々の名前にこだわるというのは、アップルにとって新しい ことではない。メディアプレーヤーの「iPod(アイポッド)」は何 度も世代交代しているが、そのたびに世代を示す番号を付けたりなどは しなかった。ラップトップ型パソコン「マックブック」やデスクトップ の「iMac(アイマック)」も同様だ。

アップルのフィル・シラー上級副社長(世界マーケティング担当) は記者団に対し、「われわれには番号を決して付けない多くの製品があ る。番号を付けるときもあれば、付けないときもある」と述べた。

NPDグループのスティーブン・ベーカー副社長(業界分析担当) は、こうした動きがタブレット型端末市場でのアップルの圧倒的な存在 感を高めると指摘する。米市場調査会社ガートナーによれば、2012年に 販売されるタブレット型端末1億350万台の3分の2を占める見込みな のがアップル製品だ。

シンプルさを評価

ベーカー副社長は「誰にとっても頭痛の種以上のものだ。アップル は『製品名の後ろの番号を付ける必要などない。誰もがわれわれの製品 が何かを知っているのだから』と言っているようなものだ」と話した。

一方、エドワード・ジョーンズのアナリスト、ビル・クレハー氏 は、「新型モデルを導入し、現行機種を値下げして販売し始める際のブ ランディングに関する興味深い決定だ。こうしたシンプルなiPadの ネーミングを評価している」と述べた。同氏はアップル株の投資判断を 「買い」としている。

原題:Tablet by Any Other Name Not as Sweet as Apple Calls It ‘IPad’

--取材協力:Adam Satariano、Peter Burrows.

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