ECBがインフレに再び警戒態勢、景気浮揚策が複雑に

欧州中央銀行(ECB)はインフ レ動向について再び警戒態勢に入った。欧州経済は債務危機の影響で リセッション(景気後退)に向かっており、ECBは経済成長促進に 向け難しい舵取りを迫られている。

エコノミストらによると、ECBは8日、2012年のインフレ見通 しを目安の2%を上回る水準に上方修正する見通しで、成長見通しを 引き下げるにもかかわらず追加利下げの余地は狭まっている。ブルー ムバーグ・ニュースが実施したエコノミスト調査では58人中55人が 1%での政策金利据え置きを予想している。ECBは現地時間午後1 時45分(日本時間同9時45分)に政策金利に関する決定を発表する。 ECBのドラギ総裁は午後2時半に記者会見に開き、最新の経済予測 を公表する。

ソシエテ・ジェネラルのユーロ圏担当チーフエコノミスト、クラ ウス・バーダー氏(ロンドン在勤)は「ドラギ総裁の発言は特に明る い内容にはならないだろう」とし、「インフレ率が目安をもう1年上 回ることになる一方で、経済見通しは大幅に改善しておらず、当面は 金融政策に制約がかかる」と述べた。

ECBは信用収縮の回避に向けて銀行セクターに1兆ユーロ(約 107兆円)余りの資金を供給した。ユーロ加盟17カ国のうち少なく とも6カ国がリセッションに陥っているが、原油高でインフレ率は上 昇基調にある。

ECBはこうした状況に何も対策を打ち出せないかもしれない。 経済格差の広がりでECBが共通の金融政策を講じることは既に難し くなっている。ブルームバーグが別の調査でまとめた予想中央値によ ると、ECBは少なくとも13年7-9月(第3四半期)まで金利を 据え置くと見込まれている。

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