10-12月実質GDPは年率0.7%減に上方修正-設備投資が押し上げ

昨年10-12月期の実質国内総生産 (GDP)2次速報値(改定値)は前期比年率で0.7%減と、1次速 報(2.3%減)から上方修正された。数値はほぼ事前の市場予想通りだ った。設備投資が大幅に上方修正され全体を押し上げた。

内閣府が8日発表した同期のGDP改定値は物価変動の影響を除 いた実質で前期比0.2%減となった。先に公表された法人企業統計の 内容を加味した結果、設備投資が同4.8%増(1次速報は同1.9%増) に大きく上方修正された。GDPの約6割を占める個人消費も同

0.4%増と1次速報(同0.3%増)から上方修正となった。

GDPをどれだけ増加させたかを示す寄与度でみると、国内需要 (内需)はプラス0.5ポイント(同プラス0.1ポイント)と上方修正。 財貨・サービスの輸出から輸入を差し引いた純輸出(外需)はマイナ ス0.6ポイントと1次速報から変わらず。

財務省が1日発表した10-12月の法人企業統計では、設備投資額 が前年同期比7.6%増と事前予想(中央値は同6.5%減)を大きく上回 った。同統計はGDP2次速報に反映されるため、今回の大幅上方修 正につながった。ブルームバーグ・ニュースの事前調査では、実質G DP2次速報の予想中央値は、前期比0.2%減、年率換算で0.6%減が 見込まれていた。

野村証券の木内登英チーフエコノミストは「良好な雇用・所得環 境に支えられて、設備投資とともに内需の柱をなす個人消費も比較的 堅調であることがあらためて確認された」と指摘。大和総研の熊谷亮 丸チーフエコノミストは「日本経済の先行きは、政策効果が見込まれ る内需が支えとなり、緩やかな回復軌道をたどる」としている。

名目値も上方修正

生活実感により近いとされる名目GDPは、前期比0.5%減(年 率1.8%減)と1次速報の同0.8%減(年率3.1%減)から上方修正さ れた。総合的な物価指標であるGDPデフレーターは前年同期比

1.8%低下と1次速報(同1.6%低下)から下方修正。

先月16日発表された2月の月例経済報告は、景気が「依然として 厳しい状況にあるなかで、緩やかに持ち直している」として、4カ月 連続で総括判断を据え置いた。日本銀行は先月14日の金融政策決定会 合で、当面、消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率で「1%」を 目指し、それが見通せるようになるまで「強力に金融緩和を推進して いく」と表明。10兆円の長期国債の追加買い入れを決定した。

農林中金総合研究所の南武志主任研究員はGDP発表後のリポー トで、「12年1-3月期にはプラス成長に転じ、12年度入り後は復興 需要の盛り上がりや輸出回復などで成長率が押し上げられる」と予想。 さらに同総研が先に示した「11年度マイナス0.5%、12年度プラス

1.8%、13年度プラス2.0%」との見通しについても、今回の結果を受 け「少なくとも11、12年度の成長率については若干の上方修正になる 可能性が高い」との見方を示した。

--取材協力:Minh Bui, Theresa Barraclough Editor: Norihiko Kosaka, Hitoshi Sugimoto, Joji Mochida

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