米国債:下落、ギリシャ債務交換で投資家の参加拡大

米国債相場は下落。ギリシャが債務 交換で民間部門から十分な支持を確保しつつあるほか、2月の米民間部 門雇用者が増加し、米国債の売りを誘った。

ギリシャの債務交換提案に対して、対象総額の58%相当の国債を保 有する投資家がこれまでに参加の意向を表明した。9日に発表される2 月の雇用統計では非農業部門雇用者数は20万人以上の増加が見込まれて いる。

バークレイズの金利戦略共同責任者、マイケル・ポンド氏は「投資 家がギリシャ救済への民間部門関与(PSI)に目を向けているのは明 白で、債務交換に応じる投資家の比率に注目が集まっていたため、この 日の米国債市場では前日のリスク回避の動きが多少解消された」と述べ た。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時7分現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇して1.98%。同年債(表面利率2%、2022年2月 償還)価格は9/32下落して100 7/32。30年債利回りは5bp上げ て3.12%。前日は8bp下げた。

米連邦準備制度理事会(FRB)の当局者は将来のインフレに対す る懸念を抑える形で債券購入を行う新たな種類のプログラムを検討して いると、米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が事情に詳し い関係者の話として伝えた。この後も米国債は軟調に推移した。今月13 日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開かれる。

年初来の米国債リターン

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、米10年債 のリターンは年初から前日までで0.02%。メリルリンチの別なデータに よれば、米国債全体のリターンは0.1%のマイナス。昨年は9.8%のプラ スだった。

ボラティリティ(変動性)の指標とされるメリル・オプション・ボ ラティリティ・エスティメート(MOVE)指数は75.1に低下した。

インターディーラー・ブローカー最大手ICAP によると、午後 5時1分現在の売買高は2440億ドルと、3日連続で増加。過去5年間の 平均は2690億ドルとなっている。

仏BNPパリバや独コメルツ銀行、イタリアのゼネラリ保険など欧 州の銀行や保険会社が債務交換に応じると表明した。ブルームバーグが 各社の発表資料や政府声明に基づきまとめたデータによれば、これらの 投資家が保有するギリシャ債の合計は少なくとも1200億ユーロ。

ギリシャの債務交換

提案の対象は民間投資家が保有する2060億ユーロ相当のギリシャ 債。額面の53.5%を減免する交換によって債務危機を収束させることが 目的だ。ギリシャ政府は少なくとも75%の参加率を目指している。債務 交換への参加期限は8日。

ギリシャ政府は集団行動条項(CAC)発動には十分な支持がある 場合に、ギリシャ法の下で発行された債券について同条項を発動して交 換を強制する意向を明らかにしている。

給与明細書作成代行会社のオートマティック・データ・プロセッシ ング(ADP)エンプロイヤー・サービシズが発表した給与名簿に基づ く集計調査によると、2月の米民間部門の雇用者数は前月比で21万6000 人増加した。ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値は21 万5000人の増加だった。

ブルームバーグがまとめた予想によると、9日発表の2月米雇用統 計では21万人の雇用増となっている。1月は24万3000人増、昨年12月 は20万3000人増だった。

ニューヨーク連銀はこの日、いわゆる「オペレーション・ツイスト (ツイストオペ)」の一環として償還期限2036年2月から41年5月の米 国債19億7000万ドル相当を購入した。

原題:Treasuries Decline as Greece Debt Exchange Eases Refuge Demand (抜粋)

--取材協力:Susanne Walker、Liz Capo McCormick.

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