今日の国内市況:株式は3日続落、債券上昇-円底堅く80円後半

日本株相場は3日続落。ユーロ圏 経済の低調やギリシャの債務交換をめぐる不透明感を背景に、保険や 証券、銀行などの金融株が売られ、原油など国際商品市況の下落を嫌 気し、鉱業や商社といった資源関連株も安い。為替の円高懸念から自 動車など輸出関連株も軟調。

TOPIXの終値は前日比4.64ポイント(0.6%)安の

822.71、日経平均株価は同61円57銭(0.6%)安の9576円6銭。

欧州連合(EU)の統計局が6日に発表した昨年10-12月期 (第4四半期)のユーロ圏実質GDP(域内総生産)改定値は、前期 比0.3%減と先月15日公表の速報値と一致した。投資が2009年以 来で最大の落ち込みとなったほか、輸出と家計支出の減少も響いた。

ギリシャ債の交換をめぐり、民間投資家の参加率次第で同国政府 は集団行動条項(CAC)を発動し、債務交換への参加を義務付ける。 CAC適用なら、ギリシャ国債保有者は強制的に債務交換に応じるこ とになり、クレジット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済を引 き起こすクレジット・イベントに該当、CDS決済が実施される可能 性がある。現在の債務交換提案を受け入れる期限は8日に迫った。

ギリシャ問題への警戒から、6日の欧米株式市場では金融株の下 げが目立った。米S&P500種株価指数の主要10業種中、金融株指 数が2.5%安で下落率1位。この流れが東京市場にも波及し、野村 ホールディングスや三菱UFJフィナンシャル・グループ、三井住友 フィナンシャルグループ、第一生命保険などが安い。

また、中東情勢に対する懸念が後退し、6日のニューヨーク原油 先物は1.9%安の1バレル=104.70ドルと反落した。収益上積み期 待の後退で三菱商事や国際石油開発帝石など原油関連銘柄も下落。

欧州機器が世界経済の足かせになるとの見方に加え、7日の東京 外国為替市場では1ドル=80円台後半、1ユーロ=105円台後半ま で円高が進んだ。円高による採算悪化懸念でトヨタ自動車やファナッ ク、コマツ、ソニーなど時価総額上位の輸出関連株も軟調だった。

東証1部33業種では保険、証券・商品先物取引、情報・通信、 不動産、海運、銀行、鉱業、輸送用機器、卸売など27業種が下落。 これに対し食料品、水産・農林、ゴム製品、化学など6業種は高い。

日経平均は朝方、一時128円安の9509円まで下げ幅を広げた が、約2週間ぶり安値となる9500円の節目に近づいたこともあり、 下値では買いが入り、株価指数は下げ渋った。

信用取引で株式を買った投資家の含み損益の度合いを示す信用評 価損益率は、2月24日申し込み時点でマイナス8.5%と、約1年ぶ りの水準に回復しており、相場の下落場面では、逆張り傾向にある個 人からの信用買いが入りやすい状況だ。個人資金が入りやすい中低位 株では、昨日の橋梁関連に続き、きょうは鉄建、東鉄工業といった鉄 道工事関連銘柄が人気化、急騰した。

東証1部の売買高は概算で22億4608万株、売買代金は1兆 3373億円、値下がり銘柄数が647、値上がりは848。国内新興市場 では、ジャスダック指数が0.8%安の51.20、東証マザーズ指数は

0.8%安の380.69とともに続落。

5年金利が1年4カ月ぶり低水準

債券相場は上昇。ギリシャの債務削減に向けた民間部門関与(P SI)をめぐる懸念に加え、世界経済の先行き不透明感が強まってお り、リスク選好の動きを修正する流れが継続。債券買いが優勢となり、 5年債の利回りは約1年4カ月ぶりの水準に低下した。

東京先物市場で中心限月3月物は、取引開始直後に1日以来の高 値となる142円82銭まで上昇。午前には142円75銭まで下押さ れる場面も見られたが、午後に入ると再び買われ、結局、前日比14 銭高の142円78銭と、4営業日ぶりの高値を維持してこの日の取 引を終えた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債利 回りは1ベーシスポイント(bp)低い0.975%で開始した後は、午前 10時半過ぎから0.98%で推移。午後は午前に形成されたレンジ内 で上下した。あすに入札を控えている5年物の102回債利回りは1 bp低い0.28%に低下。新発5年債利回りとしては2010年10月 29日以来の低水準を付けた。

円が底堅く推移

東京外国為替市場では円が底堅く推移した。ギリシャの債務交換 の行方が不透明で、米雇用統計など週末にかけて注目材料が相次ぐ中、 リスクを取りにくい状況。軟調な株価を背景に外貨買い・円売りの動 きは限られた。

円の対ドル相場は1ドル=80円後半で底堅く、一時は前日の海 外市場で付けた約1週間ぶり高値の80円59銭に並ぶ場面も見られ た。先週末には昨年5月以来の安値となる81円87銭を付けていた。

ユーロ・円相場は朝方に1ユーロ=105円71銭を付け、前日の 海外市場で付けた2週間ぶりのユーロ安・円高水準(105円65銭) に接近。その後106円41銭まで戻したが、円の下値は堅く、午後 にかけては106円前半を中心にもみ合う展開となった。

債務交換への懸念からユーロは対ドルで海外時間に一時、1ユー ロ=1.3103ドルと2月1日以来、約3週間ぶりの安値まで下落。一 方、この日の東京市場ではユーロ買いがやや優勢となり、1.31ドル 半ばまで値を戻す格好となった。

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