債券上昇、ギリシャ不安や景気懸念で-5年金利1年4カ月ぶり低水準

債券相場は上昇。ギリシャの債務削 減に向けた民間部門関与(PSI)をめぐる懸念に加え、世界経済の先 行き不透明感が強まっており、リスク選好の動きを修正する流れが継 続。債券買いが優勢となり、5年債の利回りは約1年4カ月ぶりの水準 に低下した。

メリルリンチ日本証券の藤田昇悟チーフ債券ストラテジストは、 「行き過ぎたリスクオン(選好)の修正や、PSI妥結が確認できてい ないタイミングが5年債入札をサポートする」と説明。その上で、日本 銀行の追加緩和の効果もあって入札前から買い急ぐような動きが見られ るとしている。

東京先物市場で中心限月3月物は、取引開始直後に1日以来の高値 となる142円82銭まで上昇。午前には142円75銭まで下押される場面も見 られたが、午後に入ると再び買われ、結局、前日比14銭高の142円78銭 と、4営業日ぶりの高値を維持してこの日の取引を終えた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回りは 1ベーシスポイント(bp)低い0.975%で開始した後は、午前10時半過ぎ から0.98%で推移。午後は午前に形成されたレンジ内で上下した。あす に入札を控えている5年物の102回債利回りは1bp低い0.28%に低下。 新発5年債利回りとしては2010年10月29日以来の低水準を付けた。

藤田氏は、PSIが決着すれば週末の米雇用統計発表で「ファンダ メンタルズ相場に回帰する」と見込んでいるとしながらも、「意外にも 危機相場に戻るリスクも考えておく必要がある」としている。

日銀緩和受け5年債入札は無難か

財務省は8日午前に5年利付国債(3月発行)の入札を実施する。 7日の入札前取引では0.30%程度で推移した。このため、表面利率(ク ーポン)は前回債と同じ0.3%となる見込み。発行額は前回債と同額の 2兆5000億円程度。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の西村崇債券ストラテジスト は、今回の5年債入札について、日銀による緩和を受けて中期債が堅調 に推移しているとして、「無難に終わるのではないか」との見方を示し ている。

6日の米国債相場は上昇。ギリシャの債務交換をめぐる懸念が強ま ったほか、昨年10-12月(第4四半期)のユーロ圏経済がマイナス成長 となったことも手掛かりとなった。米10年債利回りは前日比7bp低下 の1.94%。一方、米株式相場は下落。S&P500種株価指数は前日 比1.5%安の1343.36。

西村氏は、「落ち着くかと思われたギリシャ問題に過敏に反応した ほか、中国をはじめ世界経済の減速懸念も出てきている。一本調子で米 経済や株価が回復すると思っていたが、意外と頭打ちになっている」と 話した。

--取材協力:船曳三郎、池田祐美 Editor: Hidenori Yamanaka

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