元三菱モルガン浅川氏、クレジットデリバティブ運用へ-合成CDS

三菱UFJモルガン・スタンレー証 券出身の浅川嘉人氏(31)は、企業の信用力を取引するCDSを組み込 んだクレジットデリバティブに投資するヘッジファンドの運用を5月 にも開始する。クレジット運用中心のファンドは珍しく、当初は自身の ブログを通じて個人富裕層などから5億円を集める方針だ。

浅川氏が2月に設立したシェルパ・アセットマネジメントが運用す る。資産の8割はCDSを組み込んだクレジットリンク債(CLN)や 複数の企業の信用リスクを束ねたファーストトゥデフォルト(FTD) に投資し、満期まで保有。残り2割は為替などで運用する方針だ。年間 収益は15-20%、2年後の運用資産は20億円を目指す。

通常、CDS取引は一定規模以上の機関投資家などしか投資できな いが、シェルパは証券会社を通じてCLNやFTDに組み替えて投資す る。投資家の要望を受けた特注のCLNなどの組成も可能という。浅川 氏はクレジットデリバティブについて「相関の高くない企業を組み合わ せるなど、銘柄をどう組み合わせるかが鍵」と述べた。

浅川氏によると、外国為替取引では当初資金の5億円のうち1億円 とクレジット運用の利子を元手に、短期売買で利益をこつこつ積み上げ 年60%の収益率を目標とする。運用額の大半はクレジット投資だが、運 用益を確保するという面では、為替が大きな役割を占める。

AIJ受け外部監査導入の方針

浅川氏は内外の銀行で為替ディーラーなどを務めた後、今年1月ま で三菱UFJモルガン・スタンレー証券で債券、デリバティブ・クレジ ットトレーディングなどを担当。しかし、「ギリシャ危機などで金融機 関はリスクを取りにくく閉塞感があった。独立する良いチャンスだ」と して、シェルパの設立に踏み切ったという。

また浅川氏はAIJ投資顧問が顧客資産を消失した問題がファン ド業界に与える影響について「全体的にはネガティブだが、逆に信頼の おけるファンドに年金の資金が集中する可能もある」と指摘。シェルパ ではAIJ問題が表面化する前から監査法人による監査を導入する計 画で「今回の件でさらにその必要性が認識された」と述べた。

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