3月6日の米国マーケットサマリー:S&P500、年初来最大の下げ

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3113 1.3217 ドル/円 80.87 81.56 ユーロ/円 106.05 107.79

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,759.15 -203.66 -1.6% S&P500種 1,343.36 -20.97 -1.5% ナスダック総合指数 2,910.32 -40.16 -1.4%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .28% -.02 米国債10年物 1.95% -.06 米国債30年物 3.08% -.07

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,672.10 -31.80 -1.87% 原油先物 (ドル/バレル) 104.88 -1.84 -1.72%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場ではユーロがドルに対して2週間ぶり 安値に下げた。ユーロ圏経済は昨年10-12月(第4四半期)にマイ ナス成長となり、欧州債務危機が世界の経済成長に足かせとなる兆候 が強まった。

円は主要取引通貨の全てに対して上昇。ギリシャ債務交換に合意 している民間債権者の割合が、対象となる国債の20%程度にとどまっ ているため、円はユーロに対して5営業日続伸となった。オーストラ リア・ドルは3日続落。同国中銀が金利引き下げの可能性に触れたこ とから売りが膨らんだ。ノルウェー・クローネとカナダ・ドルは大幅 安。欧州連合(EU)がイランとの交渉再開を提案し、原油価格が2 週間ぶり安値に下げたことが背景にある。

ゲイン・キャピタル・グループのシニア為替ストラテジスト、エ リック・ビロリア氏(ニューヨーク在勤)は「市場はギリシャや中銀 関連のニュースに非常に注目しており、成長率の問題は後ろに押しや られているが、視野を広げればそれこそがユーロの下げ圧力になる材 料だ」と指摘した。

ニューヨーク時間午後1時22分現在、ユーロはドルに対して前 日比0.8%安の1ユーロ=1.3117ドル。一時1.3103ドルと、2 月16日以来の安値に沈んだ。円に対しては1.9%安の105円80銭。 過去1週間では2.2%下げている。ドルは円に対して1.1%安の1ド ル=80円65銭。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は今年に入り最大の下 げとなった。ギリシャの債務交換をめぐる懸念が強まった。また昨年 10-12月(第4四半期)のユーロ圏経済がマイナス成長となったこ とも売りを誘った。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比1.5%安の1343.36。ダウ工業株30種平均は1.6% 下げて12759.15ドル。

ビクトリー・キャピタル・マネジメントのファンドマネジャー、 マイケル・コスバ氏は電話インタビューで、「投資家は通常、悪いニ ュースよりも不透明感を嫌う」とし、「ギリシャの債務交換に十分な 数の投資家が参加するか懸念が広がっている。不安視されているのは、 最も望まれる形で債務交換が行われなかった場合、欧州のリセッショ ン(景気後退)が一層ひどくなる可能性があることだ」と続けた。

MSCIオールカントリー世界指数は2.1%安と、昨年11月以 降で最大の下げ。ギリシャの債務交換への参加をこれまでに表明して いる民間投資家は、債務再編の対象となる国債の約20%を保有してい る。債務交換の期限は8日。10-12月期のユーロ圏実質GDP(域 内総生産)改定値は前期比0.3%減。また欧州中央銀行(ECB)の バランスシートは過去最大の3兆200億ユーロに達した。

◎米国債市場

米国債相場は上昇、10年債利回りは一時約3週間ぶりの大幅な下 げを記録した。朝方発表された統計でユーロ圏経済の縮小が示された ことが背景。投資家はまた債権者がどの程度ギリシャの債務交換に応 じるのかその可能性を見極めようとしている。

投資家は債務交換の期限が迫る中でリスクの最小化を求めた。今 週は2月の米雇用統計が発表される。市場予想では非農業部門雇用者 数が20万人以上の増加。この日の株価は世界的に下落した。

UBSの金利戦略責任者、クリス・アーレンズ 氏は「市場参加者 はすでに民間部門関与(PSI)の度合いはギリシャが期待する水準 には届かない可能性があると予測している」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後3時59分現在、10年債利回りは6ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)下げて1.95%。同年債(表面利率2%、2022年 2月償還)価格は17/32上昇して100 14/32。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。一時5週間ぶりの安値を付けた。 ドルの上昇で代替投資先としての金の需要が後退した。

ドルは主要通貨のバスケットに対して2週間ぶりの高値。ユーロ 圏経済が昨年10-12月(第4四半期)にマイナス成長となったこと や、米ダラス連銀のフィッシャー総裁が前日、一段の国債購入に反対 する意向を示し追加刺激策に対する観測が後退したことが背景。商品 24銘柄で構成する指数は11週間ぶりの大幅な下げとなった。

ストリートトーク・アドバイザーズ(ヒューストン)のランス・ ロバーツ最高経営責任者(CEO)は電話インタビューで、「ドルの 上昇が重しになっている」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比1.9%安の1オンス=1672.10ドルで終了。一時は

1663.40ドルと、中心限月としては1月25日以来の安値を付ける 場面もあった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落し、2週間ぶりの安値となった。 欧州連合(EU)がイランの核開発プログラムをめぐり、同国に交渉 再開を申し出たことから、中東を舞台にした武力紛争への不安が和ら いだ。

EUのアシュトン外交安全保障上級代表は中国とフランス、ドイ ツ、ロシア、英国、米国を代表して声明を発表し、イランの核問題の 交渉責任者に会談を求めた。核プログラムに関する疑問をイランが解 消する内容の合意を目指す。ユーロ圏経済が昨年10-12月(第4四 半期)にマイナス成長となったことや、ギリシャの債務交換が実現し ないとの懸念も、商品全般が売られる要因になった。

PFGベスト(シカゴ)アナリスト、フィル・フリン氏は「原油 は景気懸念を背景に軟調な動きが先行していたが、他の商品に比べる とまだ持ちこたえた方だ」と指摘。「EUがイランとの交渉の用意が あると発表したとたんに、本格的に下げ始めた。何らかの進展を示唆 するものは何であれ価格を押し下げる材料になる」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比2.02ドル(1.89%)安の1バレル=104.70ドルで終了。終値 では先月17日以来の安値となった。年初からは5.9%値上がりして いる。

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