今日の国内市況:株式は続落・債券先物続伸、円安一服-ギリシャ懸念

株式相場は続落。中国経済の成長鈍 化が懸念される中、香港や中国株が下落基調を強めたことも嫌気され、 海運や鉄鋼、機械など同国経済との関係が深い業種が売られた。対ド ルやユーロでの円安が一服し、電機や自動車など輸出関連株も安い。

TOPIXの終値は前日比5.51ポイント(0.7%)安の827.35、 日経平均株価は同60円96銭(0.6%)安の9637円63銭。東証1部 33業種では21業種が下落。半面、パルプ・紙や電気・ガス、建設、 医薬品、陸運など12業種は高い。東証1部の売買高は概算で25億873 万株、売買代金は1兆4142億円、値下がり銘柄数860、値上がり657。

中国の温家宝首相は5日、同国の2012年の国内総生産(GDP) 成長率目標を7.5%と、04年以降で最低の水準に設定することを明ら かにした。また、中国人民銀行(中央銀行)貨幣政策委員会の李稲葵 委員は6日、北京で記者団に、ことしの中国のインフレ率が3%前後 となる可能性があると語った。昨年は5.4%で、ことし1月の同国消 費者物価指数(CPI)は前年同月比4.5%上昇だった。

中国懸念を背景に、東証1部業種別指数では海運、鉄鋼が下落率 1、2位に並び、連日の下落。機械、卸売、非鉄金属など中国経済に 敏感な業種も軒並み下げた。海運、鉄鋼は2月月間の上昇率2位、5 位の業種で、同期間のTOPIXの11%高を上回るパフォーマンスだ った反動もあり、売り対象になりやすい面もある。

6日の東京外国為替市場ではじりじりと円高が進行。2月以降の 円安基調で高まった輸出関連企業の業績回復期待が後退し、東証1部 売買代金上位ではホンダや東芝、ファナック、コマツ、キヤノンなど が安い。

東京エレクトロンやアドバンテスト、THK、ディスコといった 製造装置メーカーを中心に半導体関連株も軟調。米国半導体工業会(S IA)が5日に発表した1月の世界半導体売上高は前月比2.7%減と なった。これを受け、米半導体株の指標となるフィラデルフィア半導 体SOX指数は2.6%安とことし最大の下げを記録、日本の関連銘柄 にも業績動向を懸念する売りが優勢だった。

米国の経済指標は改善しつつあるが、原油高騰によるガソリン高 が個人消費に水を差すとの懸念も浮上。米供給管理協会(ISM)が 5日に発表した2月の非製造業景況指数は57.3と、前月の56.8から 上昇したが、同日の米S&P500種株価指数は前週末比0.4%安の

1364.33と続落した。

債券先物が続伸、30年債入札順調

債券市場では先物相場が続伸。前日の米国債相場の下落を受けて 売りが先行したが、その後は国内株安を背景に持ち直した。午後発表 の30年債入札が順調な結果だったことから安心感が広がったほか、中 期債への買いも支えとなった。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比5銭安の142円54銭で 始まり、いったんは7銭安まで下落。その後は水準を切り上げ、午前 の終了前にプラスに転じた。午後零時45分の入札結果発表直後には7 銭高まで上昇。結局は5銭高の142円64銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回り は前日比横ばいの0.99%で開始。その後も同水準で推移していたが、 午後3時50分過ぎに0.5ベーシスポイント(bp)低い0.985%に低下。

前回入札された30年物の35回債利回りは午前に1bp高い

1.955%と昨年12月8日以来の高水準を付けていたが、入札後は一時

0.5bp低い1.94%まで低下。その後は横ばいの1.945%で推移した。 1カ月半ぶり水準の1.77%まで上昇していた20年物の133回債利回 りは一時0.5bp低い1.755%に低下。一方、5年物の102回債利回り は0.5bp低い0.29%で推移した。

財務省がこの日実施した30年利付国債(36回債)の入札結果に よると、最低落札価格は100円60銭となり、事前予想の100円55銭 を上回った。小さければ好調とされるテール(最低と平均価格との差) は7銭と前回の5銭から若干拡大。投資家の需要の強さを示す応札倍 率は3.97倍となり、昨年1月入札以来の高水準となった。

ユーロ下落、ギリシャ債務懸念で

東京外国為替市場ではユーロが下落。対ドルでは1ユーロ=1.32 ドル台を割り込む場面もあった。ギリシャ債務問題の民間部門関与(P SI)をめぐる不透明感がくすぶる中、ユーロの戻り局面では売り圧 力がかかった。

ユーロ・ドル相場は前日の海外市場で1.3160ドルと、2月20日 以来のユーロ安値を付けた後、1.3241ドルまで値を戻したが、東京市 場では1.32ドル台前半を中心に推移。午後には売り圧力が強まり、一 時は1.3187ドルまで下げた。

一方、ドル・円相場は1ドル=81円台半ばを挟んで推移。朝方に 付けた81円59銭を上値に午後には81円29銭までドル安・円高が進 んだ。

ギリシャのデフォルト回避に向けたPSIである債務交換に投資 家が応じる期限は8日。十分な参加が得られずにギリシャが集団行動 条項(CAC)を発動し、債券保有者に損失受け入れを強要するとの 懸念が高まりつつある。

5日のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場で欧州 諸国のソブリン債を保証するコストが上昇。ギリシャの債務交換に応 じる投資家が不十分な割合に終わるとの懸念が背景で、CMAによれ ば、ギリシャ国債1000万ドル相当を5年間保証するコストは前払い 760万ドルに年間10万ドル。これは保証期間内のデフォルト(債務不 履行)確率98%を示唆している。

民間債権者を代表してギリシャの債務交換を交渉した国際金融協 会(IIF)の運営委員会のメンバー中12の金融機関が、2月24日 に正式提案された交換に応じることを表明している。

ギリシャのベニゼロス財務相は5日、アテネでブルームバーグテ レビジョンのインタビューに応じ、同国は約1000億ユーロ規模の債務 減免につながる債券交換の提案に保有者が応じると考えているとした 上で、必要ならばCACを発動して参加を強要する用意があると言明 した。

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