中国のインフレ率目標、財政・金融政策と価格規制緩和に余地

中国政府は2012年のインフレ率目標 をエコノミスト予想より高い水準に設定し、財政・金融刺激策とエネル ギーなど資源価格に対する規制緩和に余地を残した。

温家宝首相は5日開幕した全国人民代表大会(全人代、国会に相 当)で発表した政府活動報告で、消費者物価上昇率を昨年と同じ約4% とする目標を明らかにした。バンク・オブ・アメリカ(BOA)のエコ ノミストは3.5%、ゴールドマン・サックス・グループは3.1%をそれぞ れ予想していた。昨年の上昇率は5.4%だった。

中国は、消費者のコスト負担を高めて省エネを促すために、より市 場に即した価格決定方式に移行しつつある。温首相は同日、インフレ抑 制を最重要課題とした1年前から方針を転換し、予防的に経済政策を微 調整していく方針を表明した。

BOAの陸挺エコノミスト(香港在勤)は5日のリポートで、約 4%に設定されたインフレ率目標について、「比較的高めの目標は、政 府が成長重視の政策と公共料金の値上げに向けて十分な余地を残してい ることを意味する」と解説。8000億元(約10兆3000億円)とした財政赤 字を超えずに歳出を増やす「十分な」余地はあるとの見方を示した。

中国当局による価格管理はエネルギー市場を中心にゆがみを招いて いる。発電会社は石炭を市場価格で購入せざるを得ない一方で、必ずし もコストを賄えるとは限らない規制価格での電力販売を義務付けられて いる。製油各社は燃料価格規制により原油高を販売価格に転嫁できず、 ガソリン・ディーゼル事業で損失を計上している。

原題:China Inflation Goal Gives Scope for Relaxing Price Controls(抜粋)

--取材協力:Victoria Ruan、Chua Baizhen.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE