ブラックロックなどがハンガリー通貨と国債に慎重な姿勢

ハンガリーのオルバン政権が国際社 会の救済確保のための条件受け入れで進展を示していないことから、世 界で最も上昇率の大きい同国国債と通貨は反落する可能性がある。米ブ ラックロックやシティグループ、英ロイヤル・バンク・オブ・スコット ランド・グループ(RBS)などがこうした見方を示している。

2011年後半に最もパフォーマンスの悪かったハンガリー通貨フォリ ントは、今年に入って対ユーロで9%上昇。同国国債は先週末までにド ル換算で28%値上がりし、ブルームバーグが継続調査する170カ国の国 債で最大の上昇率となっている。オプション市場ではフォリントに対す る弱気の見方が、昨年8月以降で最も少なくなった。フォリントは午後 4時14分(日本時間6日午前0時14分)現在、前週末比0.9%安の1ユ ーロ=291.96フォリントと、終値ベースで約2週間ぶりの大幅な下げと なった。

投資家の間では、ハンガリーが欧州連合(EU)・国際通貨基金 (IMF)との合意を成立させ、年内に期限を迎える150億ユーロ(約 1兆6200億円)の債務を返済できるとの見方がある。しかしオルバン首 相は、中央銀行と司法の独立性を脅かすとEUなどが批判する法律をい まだに改正していない。

世界最大の資産運用会社ブラックロックで債券運用に携わるベア タ・ハラシム氏は1日の電話取材で、「相場上昇を経て、今はフォリン トとハンガリー債への投資に慎重になるつもりだ」と発言。「ハンガリ ー政府はメディアと中銀に関する法律をEUの要求に沿った形に改正す るための十分な措置をまだ取っていない。解決策は今のところない」と 述べた。

シティのストラテジスト、ルイス・コスタ氏(ロンドン在勤)も5 日のリポートで、ハンガリー政府とEU・IMFとの「協議開始のスケ ジュールが見通せない」として、同国10年債の買い推奨を取りやめた。

オルバン首相は1月5日、IMFからの「迅速な」支援を得るため の条件を満たす用意があると表明。同国通貨と国債はそれを受けて反発 に転じていた。

フォリントの対ユーロの25デルタのリスクリバーサル率は2日にマ イナス3.6%に縮小。1月9日はマイナス5.97%だった。リスクリバー サル率はオプション需給の傾きを示し、マイナスはフォリントを売る権 利(プット)の需要が買う権利(コール)を上回っていることを示す。

原題:BlackRock Sees Best Bond Rally at Risk on Orban Defiance (3)

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