人民元の予想変動率が上昇、中国が取引バンド拡大の見通しで

市場で人民元相場の変動を予 想する見方が強まり、米国で取引される中国株が下落した。政 策当局者が人民元の柔軟性拡大を容認する可能性を示唆し、政 府が成長目標を2004年以来の低水準に引き下げたことが背景。

人民元の対米ドル相場の1カ月物オプションのインプライ ドボラティリティ(IV、予想変動率)は、9ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)上昇して1.87%となった。上昇幅 は昨年12月以来最大。国営新華社通信が中国人民銀行(中央銀 行)の周小川総裁を引用し、同国が人民元の取引バンド(許容 変動幅)を「適切に」拡大する可能性があると報じた。

ニューヨーク市場で取引される中国企業トップ55社を対 象としたブルームバーグ中国・米国55指数は2%安。温家宝首 相が成長率目標を8%から7.5%に引き下げたことが嫌気され た。

英銀スタンダードチャータードによると、通貨管理の緩和 を図る人民銀の姿勢と成長率目標の変更で人民元上昇を予想す る投機的な投資は減少すると考えられる。今後1カ月の人民元 相場変動に関するトレーダーの予想を反映するIV指数は2月 7日以来の高水準に上昇した。

スタンダードチャータードの為替ストラテジスト、マイ ク・モラン氏(ニューヨーク在勤)は「取引バンドが拡大すれ ば、ボラティリティも高まることになろう」と指摘。「成長 軌道が不透明になっていることで、人民元により強気なポジ ションを取る流れが後退している」と述べた。ブルームバー グ・ランキングスによると、同行は昨年9月末までの6四半 期でアジア通貨予想が最も正確だった。今年の人民元相場に ついて1.6%上昇を見込んでいる。

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