3月5日の米国マーケットサマリー:株が続落、中国が目標引き下げ

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3220 1.3198 ドル/円 81.45 81.81 ユーロ/円 107.68 107.97

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,962.81 -14.76 -.1% S&P500種 1,364.33 -5.30 -.4% ナスダック総合指数 2,950.48 -25.71 -.9%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .29% +.02 米国債10年物 2.00% +.03 米国債30年物 3.15% +.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,703.90 -5.90 -.35% 原油先物 (ドル/バレル) 107.03 +.33 +.31%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、円が全主要取引通貨に対して上 昇した。中国政府が今年の経済成長率目標を引き下げたことを受け、 比較的安全とされる円に対する需要が強まった。

ユーロは主要16通貨通貨の大半に対して上昇。ギリシャが債務 交換条件は「最善の提案」だとし、民間投資家が交換に応じるとの見 方を示したことが背景。ドルは高利回り通貨に対して上げ幅を縮小し た。米供給管理協会(ISM)が発表した非製造業総合景況指数が予 想を上回る上昇となったことが手掛かり。オーストラリア・ドルは円 に対して約9カ月ぶり高値から反落。中国政府が経済成長率目標を

7.5%に引き下げたことに反応した。

バークレイズの通貨ストラテジスト、アループ・チャタジー氏 (ニューヨーク在勤)は「この環境下ではドルと円は典型的な安全逃 避需要の恩恵を受ける」と指摘した。

ニューヨーク時間午後2時2分現在、円はドルに対して前週末 比0.6%高の1ドル=81円35銭。一時81円87銭と、昨年5月以 来の安値に下げる場面もあった。対ユーロでは0.4%上昇して1ユー ロ=107円58銭。ユーロは対ドルで0.2%高の1ユーロ=1.3222 ドル。

◎米国株式市場

米株式相場は続落。中国による経済成長率の目標引き下げや、米 製造業受注が3カ月ぶりに減少したことが響いた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前週末比0.4%安の1364.33。ダウ工業株30種平均は

0.1%下げて12962.81ドル。

アメリプライズ・ファイナンシャルのチーフマーケットストラテ ジスト、デービッド・ジョイ氏(ボストン在勤)は「売りを多少出す のは賢明な判断だ」とし、「ファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条 件)に焦点が戻りつつある。中国が成長目標を7.5%としたことで、 ハードランディング(硬着陸)の懸念が広がっている」と述べた。

中国は今年の成長率目標を7.5%と、2005-11年の8%から引 き下げた。これを手掛かりに世界的に株価が下落。米国株もこの流れ を引き継いだ。また米国ではこの日発表の指標で、製造業活動が鈍化 しつつある兆候が示された。1月の製造業受注額は前月比1%減少。 前月は1.4%増加(速報値1.1%増)に上方修正された。

◎米国債市場

米国債相場は下落。米非製造業景況指数が大幅な伸びを示し、景 気回復が進んでいるとの見方が強まった。またギリシャが民間債権者 は債務交換条件を受け入れると考えていることも材料視された。

10年債利回りは2月29日以来の低水準に下げた場面もあった。 中国が2012年の国内総生産(GDP)成長率目標を低めに設定した ことが背景。ニュ-ヨーク連銀はこの日、インフレ連動債(TIPS) 13億3000万ドルを売却した。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレク ター、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は、「国内経済 の見通しが改善し、今後金利が上昇する可能性があるとの楽観が背景 にある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後3時48分現在、10年債利回りは3ベーシスポイント(bp、 1bp=0.01%)上昇して2%。同年債(表面利率2%、2022年2 月償還)価格は1/4下落して99 31/32。30年債利回りは4bp 上げて3.14%。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は続落。中国が成長率目標を2004年以 来の低水準に引き下げたため、商品需要や世界経済の見通しが暗くな り、売りが優勢になった。

株式指標であるMSCIオールカントリー世界指数は一時0.9% 安。商品24銘柄で構成するS&PのGSCI指数は一時0.7%値下 がりした。中国は2012年の国内総生産(GDP)成長率の目標を

7.5%と、05-11年の8%から引き下げた。同国の温家宝首相が全 国人民代表大会(全人代、国会に相当)での演説で明らかにした。

アーチャー・ファイナンシャルのアナリスト、スティーブン・プ ラット氏(シカゴ在勤)は電話インタビューで、「中国の発表が市場 センチメントに水を差した」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前営業日比0.3%安の1オンス=1703.90ドルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は小幅反発。オバマ米大統領とイスラ エルのネタニヤフ首相は会談で、イランの核開発プログラムへの対応 について協議した。

オバマ大統領はイスラエル首相との会談で、イランの核開発を阻 止するための「あらゆる選択肢」が残されていると述べた。中国の温 家宝首相が同国は今年の国内総生産(GDP)成長率目標を7.5%と、 04年以降で最低の水準に設定すると明らかにしたことを手掛かりに、 原油は一時1.1%値下がりする場面もあった。

シティ・フューチャーズ・パースペクティブ(ニューヨーク)の エネルギーアナリスト、ティム・エバンス氏は、「全体として明確な 方向感がなかった」と指摘。「イランからの供給が寸断されなければ、 弱気な見方が優勢になる。地政学的リスクで価格は20-30ドル上昇 し、市場の需給ファンダメンタルズは度外視されることになる」と述 べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前営 業日比2セント高の1バレル=106.72ドルで終了した。一日の値動 きとしては昨年4月25日以来の小幅だった。

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