中国:今年のGDP成長率目標は7.5%、インフレ率は4%

中国は2012年の国内総生産 (GDP)成長率の目標を7.5%と、04年以降で最低の水準に設定し た。輸出依存度の引き下げを目指しながら景気鈍化を容認する指導部の 姿勢が示唆された。

温家宝首相が5日開幕する全国人民代表大会(全人代、国会に相 当)で行う政府活動報告のテキストによると、当局はインフレ率目標を 前年と同じ4%とした。

成長率目標を05-11年の8%から引き下げることで、温首相は経済 成長を輸出・投資主導型から消費に重点を置く形に転換させる共産党の 決意を打ち出す。温首相ら当局者は年内に10年ぶりの指導部交代に着手 する準備を進めている。

野村ホールディングスの中国担当チーフエコノミスト、チャン・チ ーウェイ氏(香港在勤)は2日の調査リポートで、成長率目標を引き下 げれば「大型の景気刺激策の可能性は低下する。当局は潜在成長率が鈍 化しつつあると理解していることを示すことになる」と分析。「長期的 にはそれによって中国のマクロ経済リスクが低減し、より持続可能な経 済成長につながる」と指摘していた。

財政・金融政策

温首相はまた、「積極的」な財政政策と「穏健(慎重)」な金融政 策を維持する方針もあらためて示した。今年の財政赤字は8000億元 (約10兆円)となり、国内総生産(GDP)比は1.5%となる見通し。 前年の赤字目標は9000億元(GDP比2%)で、実際の赤字は5190億元 (同1.1%)だった。

温首相は5日、「やや低め」の成長率目標は中国の経済モデルをよ り持続可能で効率的なものに変えて「長期的な発展の質の向上」を実現 する取り組みの一環だとの見解を表明した。

日本時間午前9時21分現在、MSCIアジア太平洋指数は前週末 比0.2%安。中国株の指標の上海総合指数は年初来では12%上昇してい るが、1年前に比べて16%下落している。中国の成長率が09年4-6月 (第2四半期)以来の低水準に減速したことが背景。

テキストは温首相が現地時間午前9時(日本時間同10時)ごろから 予定する政府活動報告の前に報道機関に配布された。

ブルームバーグ・ニュースが先月実施したエコノミスト調査では、 成長率目標は中央値で7.5%と予想されていた。回答者15人の予想の内 訳は、7.5%が7人、8%が6人、7%が1人、8.5%が1人だった。イ ンフレ率目標については15人中12人が4%と予測。財政赤字予想は回答 者13人の中央値で1兆元と見込まれていた。

報告によると、当局はマネーサプライ(通貨供給量)のM2の伸び 率目標を14%に設定した。固定資産投資の目標は16%増と、エコノミス ト12人の予想中央値の18%増を下回る水準にしたと中国国家発展改革委 員会(発改委)は報告で明らかにした。

原題:China Targets 7.5% Growth in 2012 as Export Growth Slows (1) (抜粋)

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