英BP原油流出事故めぐる裁判、焦点は制裁金へ

米メキシコ湾で2010年に発生した原 油流出事故に関連し、英BPには最高176億ドル(約1兆4400億円)の 民事制裁金と、刑事処分の罰金としてさらに数十億ドルが科される可能 性がある。同社は2日、事業主や個人と和解。事故関連の責任追及の焦 点は政府側からの要求への対応に移る。

BPは2日、原告に対し経済的損失や物的損害、健康被害などへの 賠償金として推計78億ドルを支払うことで和解に達した。和解金は原油 流出事故の被害者への補償のために10年に設立された総額200億ドルの 基金から支払われる予定だが、連邦や州政府による環境被害への損害賠 償請求については解決に至っていない。BPは流出事故に関連する費用 を支払うため370億ドルを確保している。

チューレーン大学法科大学院(ニューオーリンズ)で複合訴訟や集 団不法行為法について教えるエドワード・シャーマン教授は、原告の代 理人弁護士や政府当局者は流出事故の責任の当事者を判断するための証 拠を収集しており、米司法省の検事らが訴訟の主導権を握る可能性が高 いとみている。

シャーマン教授は電話インタビューで「連邦政府が訴訟を主導して いくことになるだろう。政府はBPなど被告の主張に対し効率的に反証 する能力のある法律家を多く擁している」と述べた。

5日から証言の聴取が始まる予定だった流出事故の責任をめぐる裁 判では、ニューオーリンズの連邦地裁のカール・バービエ判事が審理を 担当することになっていた。BPは、爆発したリグ(掘削装置)「ディ ープウォーター・ホライズン」を保有・運営していたスイスのトランス オーシャンやマコンド油井でセメンチングサービスを提供していた米ハ リバートンと共に提訴された。

バービエ判事はBPを相手取った集団訴訟の和解の発表を受けて裁 判を延期。2日発表された裁判所の文書で、和解の結果に関する協議を 予定しており、裁判の期日を新たに設定する見通しとしている。

--取材協力:Ahmed Johnson、Margaret Cronin Fisk、Edvard Pettersson、Seth Stern、Jim Snyder、Brian Swint.

参考画面: 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先:

堀江広美 Hiromi Horie +81-3-3201-8913 hhorie@bloomberg.net

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