アジアの輸出業者、中銀に為替介入求める-通貨上昇で

需要低迷に苦しんでいるアジア の輸出業者は自国の中央銀行に為替介入を求めている。資本流入 でアジアの通貨パフォーマンスは2006年以来の好調なスタートを 切っている。

韓国最大の化学メーカー、LG化学やタイの陶磁器メーカー、 チャンテー・チャイナウエアは政策当局者が通貨のボラティリテ ィ(変動性)を抑制すべきだと主張し、自動車部品製造装置を輸 出する韓国のTLtekは為替差損を出した要因として、対ユー ロでのウォン高を挙げた。モトローラやデルといった米企業を代 表するマレーシア米国電子産業団体の会長は、中銀は「リンギッ トを安定させる」べきだと指摘している。

インドネシアやフィリピン、タイはインフレ鈍化でこの半年 間に利下げに動いており、アジアの政策当局者は経済成長促進を 重視する姿勢に移行した。欧州の債務危機に伴い需要が低迷して いるほか、リンギットやウォン、人民元がこの1年間に対ユーロ で5%余り上昇していることで輸出競争力が低下。ブルームバー グとJPモルガンが算出する指数によると、アジア通貨は対ドル で今年2.1%上昇している。

LG化学の広報担当、オーウェン・サン氏は2月28日の電話 取材に対し、「ウォン高が加速し耐えられるレベルを脅かした場合、 中銀は介入すべきだ」と発言。「ウォンの急上昇は輸出収益に打撃 を与える」と述べた。

ドイツ銀行のアジア金利・為替戦略責任者、サミア・ゴール 氏(シンガポール在勤)は、政策当局者は原油高によるインフレ の脅威より世界の成長鈍化に一段と照準を合わせる公算が大きい とみる。原油相場は1日に一時1バレル=110.55ドルと、10カ月 ぶりの高値を付けた。年初来では9.2%上昇している。

ゴール氏は「輸出のペースは間違いなく減速している」とし、 「原油をめぐる懸念が根強く残らない限り、輸入インフレへの対 処で通貨高を容認する明確な理由は現段階であまりない」と述べ た。

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