NY外為(2日):ドルが対円で9カ月ぶり高値

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが円に対し9カ月ぶり高値に上昇した。来週発表の米経済指標で景気 回復ペースの加速が示されるとの楽観が広がる一方、日本ではデフレが 根強く続いている。

日本の1月の消費者物価指数(CPI)が低下し、日本銀行は金融 緩和を進めるとの観測が広がったことから、円は軟調。ドルは大半の主 要通貨に対して水準を上げた。米連邦準備制度理事会(FRB)のバー ナンキ議長が議会証言で量的緩和第3弾(QE3)に言及しなかったこ とを受けた。ユーロは対ドルで3日続落。ドイツの1月の小売売上高指 数が前月比で予想外のマイナスとなったことが手掛かり。

BNPパリバのシニア為替ストラテジスト、レイ・アトリル氏(ニ ューヨーク在勤)は「この1週間で追加の量的緩和への期待はしぼん だ」とし、「資源国通貨は全て下げ、株価も下落、よって若干リスクオ フ(回避)の雰囲気が強い」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ドルは円に対し前日比0.9%高の 1ドル=81円81銭。一時81円87銭と、昨年5月26日以来の高値を付け た。円は対ユーロでほぼ変わらずの1ユーロ=107円97銭。ユーロは対 ドルで0.9%値下がりし、1ユーロ=1.3198ドル。

この日は商品輸出国の通貨の下げが目立った。資源価格の下落が材 料視された。

商品銘柄で構成するトムソン・ロイター・ジェフリーズCRB指数 は1%低下。原油相場も反落した。

南アフリカ・ランドは1.1%安の1ドル=7.5208ランド。ノルウェ ー・クローネは0.6%安の1ドル=5.6075クローネ。

ドル指数

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数は0.8%上昇し79.434。今週は1.3%高と、1月6日終了週以降で 最大の上げとなった。

バーナンキFRB議長は1日、失業率が高水準にとどまり、インフ レは抑制されていることから、低金利が維持される公算が大きいとした 一方で、経済が追加の量的緩和を必要としているというシグナルは発し なかった。

議長は上院銀行委員会の公聴会で、労働市場で「前向きな進展」が 見られるとした上で、「雇用市場は依然として正常な状態からは程遠 い」と付け加えた。またガソリン価格上昇のインフレへの影響は一時的 なものにとどまる可能性が高いとの認識を示した。

ラボバンク・インターナショナル(ロンドン)のシニア為替ストラ テジスト、ジェーン・フォリー氏は2日付の電子メールでのリポート で、「バーナンキ議長はきのう、金融政策を極めて緩和的と表現した」 と指摘、ドルには「金融当局が追加の量的緩和に動かないとの観測がプ ラスに働いている」と続けた。

日本のCPI

総務省が2日発表した1月の全国のコアCPIは前年同月比0.1% 低下し、前年比で4カ月連続のマイナスとなった。日銀は先月14日開い た金融政策決定会合後、物価政策について「当面、消費者物価 (CPI)の前年比上昇率1%」を目指すとした上で、「それが見通せ るようになるまで、実質的なゼロ金利政策と金融資産の買い入れ等の措 置により、強力に金融緩和を推進していく」と表明した。次回の政策決 定会合は今月12、13日。

上田ハーローのシニアアナリスト、山内俊哉氏は、日銀が次回の決 定会合で追加緩和を発表すると市場は予想しており、それが多少の円売 りにつながっていると説明。またCPIは依然としてマイナスで、日銀 の目標からは程遠いと指摘した。

原題:Dollar Rises to 9-Month High Versus Yen on U.S. Growth Prospects

--取材協力:Monami Yui、Masaki Kondo.

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