ゴールドマン「憂慮すべき行動」を批判、利益相反か-裁判所

米銀ゴールドマン・サックス・グ ループは、利益相反への対応が「不適切かつ不十分」だと米デラウェア 州衡平法裁判所のレオ・ストライン判事から強い非難を浴びた。同社が 商慣行の調査を完了してからまだ1年2カ月もたっていない。

米石油・天然ガスパイプライン運営会社キンダー・モルガンによる エル・パソ買収(現在の為替相場で買収額211億ドル=約1兆7000億 円)は、ゴールドマンが昨年助言を行った最大の買収案件となったが、 ストライン判事は2月29日の決定で、条件の合意に至る過程での「憂慮 すべき行動」に言及した。ゴールドマンはエル・パソの身売りの助言手 数料として2000万ドルを得ることになるが、その一方でキンダー・モル ガンに40億ドル相当出資し、同社の取締役会に2人の役員を送り込んで いる。この役員らは交渉には関与していないという。

債務担保証券(CDO)をめぐって米証券取引委員会(SEC)か ら提訴され、過去最高額の和解金の支払いを余儀なくされたゴールドマ ンは昨年、商慣行基準に関する報告書を公表。この中で利益相反への対 応に10パージを割いていた。

エル・パソの資産スピンオフ(分離)のアドバイザーとして当初起 用されたゴールドマンは、キンダー・モルガンが買収提案を行った後も 助言を続けた。エル・パソの一部株主は、本来可能だったかもしれない 水準よりも低い買収額の受け入れを経営陣に助言する金銭的な動機がゴ ールドマン側にあったと主張し、買収の差し止めを求めた。

単なる可能性ではない

ストライン判事は「エル・パソの株主が合併について自ら決定する チャンスを奪うべきではない」として、差し止めの仮処分を求める原告 側の申し立てを「渋々」退けた。しかし、エル・パソのスピンオフに関 する助言を続けていたゴールドマンは、キンダー・モルガンへの身売り にも「影響力を行使」することが可能だったとした上で、利益相反は 「単なる可能性でなく、現実に強い力が作用した」と指摘した。

ゴールドマンの広報担当デービッド・ウェルズ氏は、同社が判事の 意見を尊重し、エル・パソの株主が合併に関する投票を実施できること を歓迎するとコメントした。

原題:Goldman Criticized by Judge on Kinder Morgan Deal Conflicts

--取材協力:Jef Feeley、Phil Milford.

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