ゆうちょ・かんぽ株の売却問題など焦点に-郵政改革で自民・林芳正氏

民主、自民、公明の3党は郵政改 革問題をめぐり調整を続けている。自民党の林芳正政調会長代理は、 小泉純一郎政権時代に成立した郵政民営化法で2017年までに完全売 却することになっていたゆうちょ銀行、かんぽ生命保険の株式の取 り扱いなどが焦点になるとの見通しを示した。林氏は党の「郵政事 業に関するプロジェクトチーム(PT)」の座長。

公明党は2月22日、これまでの3党協議を踏まえた改革案を民 主、自民両党に提示した。日本郵政が保有するゆうちょ銀など金融 2社の株式については「早期に、できる限り多く処分するものとす る」と規定し、どの程度売却するかは日本郵政の経営判断に委ねる 内容。民主党も29日、大筋で同調する案を文書で公明党側に伝えた が、株式売却については公明党案と同じ文言を明記した。

林氏は2月29日、ブルームバーグ・ニュースとのインタビュー で、公明党案のゆうちょ、かんぽ株売却に関する表現について「わ れわれは民営化の方針は堅持すると言っており、その範疇(はんち ゅう)に入るかどうかというのが議論になる」と指摘。その上で、 「『早期に』とか、『できる限り』というのは、そのまま法律に書け るのかなということがある。ふつうは少し期限を書いたり数字を書 いたりするが、もう少し議論しないといけない」とも語った。

同氏は、売却期限については「それは一番議論しないといけな い所だ」と述べた。自民党としての対応を決める時期については明 言しなかった。

3分の1超

郵政民営化法は日本郵政株を政府の保有割合が「3分の1超」 とするまでの範囲内で「できるだけ早期」に売却、ゆうちょ、かん ぽ株は07年10月1日から17年9月30日までに全て処分すると規 定。これに対し、民主党は政権獲得後の2009年秋の臨時国会で、3 社の株式売却を「別に法律で定める日までの間」凍結する法案を成 立させており、日本郵政グループの株式売却は始まっていない。

政府が保有する日本郵政株について公明党案は「3分の1超を、 常時、保有するものとし、残余の株式をできる限り早期に処分する ものとする」と指摘。政府が国会に提出している日本郵政株式会社 法案も「政府は、常時、会社の総株主の議決権の3分の1を超える 議決権を保有していなければならない」と明記している。

公明党の石井啓一政調会長は2月22日の記者会見で、自民党に 対して「日本郵政の現状を踏まえてどうしていくかという結論は出 してもらわなければいけない時期だと思うので、そういった意味で の議論の帰趨(きすう)を待ちたい」としながらも、「日本郵政も放 置しておいていいという状況ではないと思うから、今国会中に法案 を提出し、ぜひ成立させたい」と公明党案を軸に成立を目指す考え を強調した。

これに対し、民主党は28日の政調役員会で、公明党案への対応 を前原誠司政調会長に一任。前原氏は同日夜の記者会見で、「公明党 の考え方にこれは違うという点はない」と指摘した。同氏の発言場 面は29日朝のNHKニュースが放映した。

日本郵政の2012年3月期中間決算発表資料によると、日本郵政 グループの連結総資産は約291兆円。政府保有の日本郵政株は1億 5000万株。1株当たりの純資産は5万6494円36銭。

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