EU首脳:ESMへの資金拠出の迅速化で合意-国際的圧力受け

欧州連合(EU)の首脳は1日、 恒久的救済基金である欧州安定化メカニズム(ESM)への資金拠出を 加速させることで合意した。欧州の危機への備えの拡充を求める国際的 な圧力に譲歩した。

欧州各国政府は、5000億ユーロ(約54兆円)規模となるESMへの 最初の2回分の払い込みを年内に行い、資本増強を予定より1年早 い2015年に完了する可能性がある。2日中に決定される見通し。

EUのファンロンパイ大統領はブリュッセルで初日の首脳会議を終 えた後に記者団に対し、「迅速化が行われるだろう」と述べ、「まずは 年内の2回分の払い込みとなるだろうが、最終的に決定することが必要 だ」と説明した。

メルケル首相は、昨年時点では5年間での払い込みを主張していた が、世界各国の首脳や国際通貨基金(IMF)が欧州に危機収束へ一段 と積極的な行動を取るよう迫った結果、方針を変更、資金拠出の迅速化 を主導した。

その一方で同首相は、欧州救済基金全体の融資能力の上限引き上げ の議論を先延ばしするようEU各国に強く求めた。ユーロ圏財務相会合 (ユーログループ)のユンケル議長(ルクセンブルク首相兼国庫相)ら は、7月に稼働するESMと、13年半ばに失効する欧州金融安定ファシ リティー(EFSF)の統合を主張している。

20カ国・地域(G20)の財務相・中央銀行総裁は先月の会議で、ユ ーロ圏が安全網拡充でさらなる自助努力を行わない限り、IMFの資金 枠への追加拠出は見送るとの立場を明確にした。

IMFの期限は13日

ユンケル議長は、IMFの賛同を得るための欧州救済基金の上限引 き上げの期限は、次回のユーロ圏財務相会合の翌日に当たる今月13日だ と指摘。「IMFの会合は13日だ。その時までにユーロ圏が防火壁をわ ずかでも強化していなければ、IMFは関与の拡大を受け入れないだろ う」と記者団に語った。

ファンロンパイEU大統領は、救済基金の上限引き上げは首脳会議 でなくても財務相会合で決定できると述べた。

--取材協力:Jurjen van de Pol.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE