日本株は反発、内外景況感改善や為替安定を好感-内需中心広く上げ

東京株式相場は反発。米国の新規失 業保険申請件数の改善や為替の安定、堅調な国内景気などが好感され、 銀行やその他金融など金融、不動産、陸運といった内需関連株を中心 に幅広く買われた。

TOPIXの終値は前日比6.28ポイント(0.8%)高の837.82 と3日ぶりに上昇し、日経平均株価は69円66銭(0.7%)高の9777 円3銭と反発。

明治安田アセットマネジメントの福島毅執行役員は、「世界景気の ボトムアウトに円高終了、日銀金融緩和も加わり、外需と内需を含め た日本株全体に対する強気が増えている」と指摘。この日の上げをけ ん引した内需関連については、「流動性相場による水準訂正や金融市場 の安定、内需の景況感の良さが要因」と見ていた。

米労働省が1日に発表した先週の新規失業保険申請件数は、前週 から2000件減少し35万1000件となった。2月10日までの週と並び、 2008年3月以来の低水準。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコ ノミスト予想の中央値は35万5000件。「米経済はゆっくりだが、改善 の方向に向かっていると見ていい」と、三菱UFJ投信運用戦略部の 石金淳シニアストラテジストは言う。

東京外国為替市場では、米国の追加金融緩和観測の後退や日本の 経常収支幅の縮小などから、円が対ドルや対ユーロで軟調に推移した。 ユーロ圏の財務相らは1日、ギリシャの債務交換のための欧州金融安 定化基金(EFSF)債の発行を承認。きのうの欧州債市場では、イ タリア2年債利回りが10年10月以来で初めて2%を下回るなど、欧 州情勢も落ち着きを見せた。

内需の堅調も評価、先物主導の側面も

内需の堅調も評価された。来週8日に内閣府が発表する昨年10- 12月期の実質国内総生産(GDP)改定値は、ブルームバーグが民間 調査機関18社の予想をまとめたところ、中央値は前期比年率マイナス

0.6%と速報値のマイナス2.3%から改善するとみられている。「昨年 10-12月は内需の寄与度が高かった上、ことし1-3月も復興需要か ら内需は良好となりそう」と、明治安田アセットの福島氏は国内景況 感の良さを強調した。

またこの日は、J.フロントリテイリング、エイチ・ツー・オー リテイリングなど百貨店銘柄の上昇も目立ち、各社が1日に発表した 2月月次の売上高は、前年同月比でプラスだった。

東証1部業種別33指数の上昇率上位には不動産、その他金融、証 券・商品先物取引、陸運、電気・ガス、倉庫・運輸など内需関連業種 が多く並び、運賃値上げによる収益改善期待の広がった海運株も入っ た。東洋証券の大塚竜太ストラテジストは、「先物主導の上げとあって、 業種面の傾向が見えにくい相場」とも話していた。

不動産や海運高い

不動産株に関しては、12年に入り日本の不動産市場のファンダメ ンタルズに株価が追いつこうとしているが、不動産・J-REITの 上昇余地はこれからが本番とドイツ証券が指摘した。海運株は、世界 のコンテナ船各社が3月1日に大幅値上げを行ったことがほぼ成功し たなどとし、野村証券が業界判断の「強気」を確認。1日に予定通り 値上げが進んだもよう、と同証が指摘した川崎汽船は急伸した。

東証1部の売買高は概算で22億5158万株、売買代金は1兆3140 億円。値上がり銘柄数は1220、値下がりは330。

--取材協力:久保山典枝 Editor:Shintaro Inkyo

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