債券下落、雇用指標改善や議会証言で米債安-長期金利3週ぶり高水準

債券相場は下落。雇用関連統計の改 善や議会証言を受けて債券安・株高となった前日の米国市場の流れを 引き継ぎ、売りが優勢だった。円安・株高も嫌気されて長期金利は3 週間ぶり水準に上昇した。

三井住友銀行の宇野大介チーフストラテジストは、「欧州中央銀行 (ECB)の3年物資金供給オペを受けて、欧州金利が低下している 半面、米国の金利が上昇。米から欧州へ資金が戻っている動きもある のではないか」と分析。今週は円安や日経平均株価の9800円台乗せな ど環境が逆風だったわりに債券は底堅かったとし、そうした反動や週 末で持ち高調整の売りが出ているとの見方も示した。

東京先物市場で中心限月3月物は前日比8銭安の142円63銭で取 引を開始。直後に142円67銭を付けた後は、徐々に水準を切り下げた。 午後1時過ぎには142円50銭と2月27日以来の安値を付け、結局は 17銭安の142円54銭で引けた。週間では6銭高。2週間ぶりに上昇 したが、上げ幅は4週間ぶりの小ささとなった。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の321回債利回り は同0.5ベーシスポイント(bp)高い0.98%で始まり、午前10時過ぎ に0.985%、午後3時過ぎには0.99%に上昇。2月10日以来の高水準 を付けた。5年物の102回債利回りは横ばいの0.295%で寄り付いた 後、日中は0.30%で推移した後、再び0.295%を付けた。来週6日に 入札を控える30年物の35回債利回りは1bp高い1.94%。20年物の 133回債利回りは1.5bp高い1.755%で推移した。

米議会証言

1日の米債相場は続落。先週の新規失業保険申請件数が4年ぶり 低水準に並んだほか、FRBのバーナンキ議長が議会証言で前日に続 き追加金融緩和を示唆しなかったことが背景。米10年債利回りは前日 比6bp高い2.03%程度。一方、米株相場は上昇。S&P500種株価指 数は0.6%高い1374.09。

SMBC日興証券の野村真司チーフ債券ストラテジストは、前日 のバーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長の議会証言を受け て、米国債相場が続落したことから円債市場は売りが先行したと説明。 「10年債入札は良好だったが、銘柄入れ替えが中心だったもよう。上 値を追って残高を積みます動きは少数派だった」とも述べた。

財務省が昨日実施した10年利付国債(321回債)入札では、投資 家の需要の強さを示す応札倍率は前回をやや下回る3.26倍だったが、 最低落札価格は100円23銭と事前予想を上回り、小さければ好調とさ れるテールは前回と同じ1銭だった。320回債は同日の順調な入札結 果を受け、0.945%と9日ぶりの低水準を付ける場面があった。

トヨタアセットマネジメントの浜崎優チーフストラテジストは、 きょうの長期金利上昇について「円安・株高が続いている上、週末で もありポジション(持ち高)調整の売りが出て、円債は弱含み」だと 指摘。「もっとも10年債利回りは0.9%台後半を中心としたレンジで 推移しており、底堅い感じ」との見方も示した。

きょうの東京市場で、円相場は対ドルで一時1ドル=81円52銭 に下落。2月27日に付けた約9カ月ぶり安値81円67銭に迫った。日 経平均株価は前日比69円66銭(0.7%)高の9777円3銭、TOPI Xは6.28ポイント(0.8%)高の837.82に反発した。

--取材協力:池田祐美 Editors:Joji Mochida, Hidenori Yamanaka

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