3月2日の米国マーケットサマリー:ドルが対円で9カ月ぶり高値

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3201 1.3311 ドル/円 81.82 81.12 ユーロ/円 108.01 107.98

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,977.57 -2.73 .0% S&P500種 1,369.63 -4.46 -.3% ナスダック総合指数 2,976.19 -12.78 -.4%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .27% -.02 米国債10年物 1.98% -.05 米国債30年物 3.11% -.04

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,709.80 -12.40 -.72% 原油先物 (ドル/バレル) 106.65 -2.19 -2.01%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが円に対し9カ月ぶり高値 に上昇した。来週発表の米経済指標で景気回復ペースの加速が示され るとの楽観が広がる一方、日本ではデフレが根強く続いている。

日本の1月の消費者物価指数(CPI)が低下し、日本銀行は金 融緩和を進めるとの観測が広がったことから、円は軟調。ドルは大半 の主要通貨に対して水準を上げた。米連邦準備制度理事会(FRB) のバーナンキ議長が議会証言で量的緩和第3弾(QE3)について言 及しなかったことを受けた。ユーロは対ドルで3日続落。ドイツの1 月の小売売上高指数が前月比で予想外のマイナスとなったことが手掛 かり。

BNPパリバのシニア為替ストラテジスト、レイ・アトリル氏 (ニューヨーク在勤)は「この1週間で追加の量的緩和への期待はし ぼんだ」とし、「資源国通貨は全て下げ、株価も下落、よって若干リ スクオフ(回避)の雰囲気が強い」と続けた。

ニューヨーク時間午後2時37分現在、ドルは円に対し前日比

0.6%高の1ドル=81円64銭。一時81円73銭と、昨年5月31 日以来の高値を付けた。円は対ユーロで0.2%上昇し、1ユーロ= 107円77銭。ユーロは対ドルで0.8%値下がりし、1ユーロ=

1.3205ドル。

◎米国株式市場

2日の米株式相場は下落。S&P500種株価指数は2008年以来 の高値まで上昇したが、高値警戒感から売られた。世界経済の成長見 通しに比べ、このところの株高は行き過ぎとの見方が台頭した。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.3%下げて1369.55。週間ベースでは0.3%上昇。

パイオニア・インベストメンツの運用担当者、ジョン・キャリー 氏(ボストン在勤)は「一部の投資家は株価急上昇について、市場が 先走ったとみているだろう」と指摘。「欧州債務危機の影響で景気は 冷え込む可能性がある。欧州での状況に投資家は安堵しているように 見えるかもしれないが、注意してみると根本的な問題はまだ解決して いない」と続けた。

S&P500種の株価収益率(PER 、実績ベース)は14.1倍。 ブルームバーグの集計によれば1954年以降の平均は16.4倍となっ ている。

◎米国債市場

米国債相場は反発。ユーロ圏で融資を促す措置が取られているも のの経済成長の後押しにはならないとの懸念を背景に、安全資産の需 要が高まり、4日ぶりに上昇した。

米10年債は週ベースで下げを埋める展開。ドイツで1月の小売 売上高が予想外に減少し、逃避買いを誘った。欧州中央銀行(ECB) へのユーロ圏市中銀行による翌日物預金は過去最高に達した。ECB が先月29日に実施した3年物資金オペの影響とみられる。ニューヨ ーク連銀は2日、19億7000万ドル相当の長期債を購入した。

トラディション・アシール・セキュリティーズのブローカー、ポ ール・ホルマン氏(ニューヨーク在勤)は「予想外のニュースが出て くるリスクがあるため、投資家はショートのまま週末を迎える気にな れない」と解説。「現状に対して十分な資金が充てられるのかどうか、 市場参加者は気をもんでいる」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後2時21分現在、10年債利回りは前日比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)低下の1.98%。同年債(表面利率 2%、2022年2月償還)価格は13/32上昇して100 6/32。利回 りは週間ベースでほぼ変わらずだった。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。ドル上昇を受けて代替投資とし ての魅力が弱まった。週間では昨年12月中旬以来の大幅安となった。

1月のドイツ小売売上高が市場予想に反して減少したことを背景 に、ドルは通貨バスケットに対して一時0.8%上昇した。金は週間 で3.7%安と、昨年12月16日以来の大幅な下げ。一方、ドルは今 週、1.3%上昇している。

アトヤント・キャピタル・マネジメントの運用担当者、プラティ ク・シャーマ氏は電話インタビューで、「ドルが金相場を押し下げて いる」と指摘した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比0.7%安の1オンス=1709.80ドルで終了した。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は反落。イランへの先制攻撃は同国へ の「同情」を誘いかねないとのオバマ米大統領の発言を受け、今年最 大の値下がりとなった。

オバマ大統領はアトランティック誌とのインタビューで、イラン に奇襲を仕掛けた場合、同国は被害者として振舞うことになるだろう と発言。来週の米経済統計を控えたドルの上昇を背景に、金を売る動 きもあった。来週の経済統計は米経済の成長ペースの加速を示唆する との見方からドル相場が上昇した。

PFGベスト(シカゴ)アナリスト、フィル・フリン氏は「オバ マ大統領は早計なイラン攻撃は望まないと言明しており、これで心配 はやや和らいだ」と指摘。「この記事によれば、近く攻撃が行われる 公算は小さくなり、イラン発のリスクプレミアムは縮小しつつあるよ うだ」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比2.14ドル(1.97%)安の1バレル=106.70ドルで終了した。 昨年12月14日以来の大幅安。週間では2.8%の下落。2月3日終 了週以来で初のマイナスとなった。

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