3月1日の米国マーケットサマリー:国債が続落、失業保険統計受け

ニューヨークの為替・株式・債 券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3310 1.3325 ドル/円 81.10 81.15 ユーロ/円 107.95 108.13

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種   12,980.30 +28.23 +.2% S&P500種 1,374.09 +8.41 +.6% ナスダック総合指数 2,988.97 +22.08 +.7%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .29% .00 米国債10年物 2.03% +.06 米国債30年物 3.15% +.07

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金 (ドル/オンス) 1,722.20 +10.90 +.64% 原油先物 (ドル/バレル) 108.88 +1.81 +1.69%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが大半の主要通貨に対して 下落。中国や米国で製造業活動の拡大が示されたことから、世界的に 景気が好転しつつあるとの観測が強まった。

高利回り資産の需要が高まり、主要16通貨ではメキシコ・ペソ とオーストラリア・ドルが特に大きく値上がりした。ブラジル・レア ルは、政府がレアル高の抑制を狙い海外からの投資への課税対象を拡 大したことを受けて対ドルで一時下落。ただその後は回復した。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナ リスト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は、「世界経済は正 しい方向に向かっているようだ」とし、「相場は値固めの局面に入っ た可能性があり、その影響でドルは上げを多少削る展開となっている」 と述べた。

ニューヨーク時間午後2時2分現在、ドルはペソに対し1%安の 1ドル=12.7296ペソ。対ユーロでは0.1%上昇し1ユーロ=

1.3314ドル。対円ではほぼ変わらずの1ドル=81円14銭。ユー ロは対円で0.1%下げて1ユーロ=108円05銭。

◎米国株式市場

1日の米株式相場は上昇。この日は金融株が買いを集めた。朝方 発表された新規失業保険申請件数は4年ぶりの低水準となった。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株価 指数は前日比0.6%上げて1374.09。株式相場は引け前1時間で原 油高を背景に上げ幅を削った。サウジアラビアでパイプラインが爆発 したとの報道に反応し原油は値上がりした。

チャールズ・シュワブで英国の顧客の資産運用に携わるクリー・ サムラ氏は、「米国株や経済統計は2歩進んで1歩後退しつつも力強 さを増しつつあると確信している」と述べ、「原油価格の上昇は世界 の経済成長にとってリスク要因だ。しかし環境の改善が回復を支える と楽観的に見ている」と続けた。

失業保険申請件数が4年ぶり低水準まで減少したほか、欧州株の 上昇もS&P500種株価指数にとって支援材料だった。スペインとフ ランスがこの日実施した国債入札が欧州株の買い材料だった。

◎米国債市場

米国債相場は続落。先週の新規失業保険申請件数が4年ぶり低水 準に並んだほか、連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が 議会証言で前日に続き追加金融緩和を示唆しなかったことが背景。

10年債利回りは1週間ぶり高水準に上げた。景気が改善の兆しを 見せる中、2月は社債が国債のパフォーマンスを上回った。バーナン キ議長は上院銀行委員会で、前日の下院と同じ証言を繰り返し、労働 市場に「前向きな進展」が見られると述べた。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、アンソニー・クロニン氏 (ニューヨーク在勤)は「経済状況は潜在成長率に近づき始めている」 と指摘。「金融当局が言及しなかったことに反応して、前日から売り が出始めた。追加緩和策を期待していた投資家がポジションを解消し たためだ。価格はしばらく高水準にあった。来週の雇用統計に注目が 移りつつある」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後2時34分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント (bp、1bp=0.01ポイント)上げて2.04%。同年債(表面利率 2%、2022年2月償還)価格は18/32下落して99 22/32とな っている。利回りは2月22日以来の高水準を付けた。今年に入り利 回りは1.79%から2.09%の間で推移している。30年債利回りは7 bp上昇して3.16%と、2月22日以来の高水準に上げた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反発。他の金属やエネルギー相場につ れ高となった。米経済指標で景気見通しの改善が示唆されたことが手 掛かり。前日は今年に入って最大の下落となっていた。

商品24銘柄で構成されるS&PのGSCI指数は一時1.3%高。 米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は 前週から減少し、4年ぶりの低水準となった。前日は、米連邦準備制 度理事会(FRB)のバーナンキ議長が量的緩和第3弾に関して言及 しなかったことで、金は4.3%値下がりしていた。

アーチャー・フィナンシャル・サービシズの市場ストラテジスト、 アダム・クロフェンシュタイン氏(シカゴ在勤)は電話インタビュー で「失業保険の統計が金を含む一部の商品を支えている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前日比0.6%高の1オンス=1722.20ドルで終了。一時は

0.9%安の1695.10ドルを付ける場面もあった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続伸。フロア取引終了後の電子取引 では、昨年5月以降で初めて1バレル=110ドルを突破した。サウジ アラビアでパイプラインが爆発したとの報道が材料。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・ キャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は、 パイプライン爆発の報道が中東の英文ウェブサイトに掲載されたとし て、引け後の価格上昇を説明した。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物4月限は前日 比1.77ドル(1.65%)高の1バレル=108.84ドルで終了した。 引け後の電子取引では一時、110.55ドルまで上昇。ニューヨーク時 間午後3時36分現在では109.99ドル。

米国がイランに核開発プログラムを中止するよう圧力を強めたこ とや、経済指標の改善で燃料需要の拡大が示唆されたことが日中の価 格上昇の背景。

米国はイランに核開発を中止させるため、イスラエルとともにイ ラン攻撃に踏み切る可能性があると米当局者が警告した。米労働省が 発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み)は前週から減 少し、4年ぶりの低水準となった。米連邦準備制度理事会(FRB) が前日発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)では、住宅市場 について「大半の地区で幾分か改善した」との判断が示された。

アドバイザリー・リサーチ(シカゴ)のマネジングディレクター、 マシュー・ドウアティ氏は「イランに関しては今後数日間が極めて重 要となりそうだ」と指摘。「労働市場は改善しつつあり、住宅市場に も明るい兆しが見え始めている。この2つのセクターは過去数年間に わたって経済の重しになってきた」と述べた。

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