米国債:続落、失業保険申請件数が減少-議長証言も売り材料

米国債相場は続落。先週の新規失業 保険申請件数が4年ぶり低水準に並んだほか、連邦準備制度理事会 (FRB)のバーナンキ議長が議会証言で前日に続き追加金融緩和を示 唆しなかったことが背景。

10年債利回りは1週間ぶり高水準に上げた。景気が改善の兆しを見 せる中、2月は社債が国債のパフォーマンスを上回った。バーナンキ議 長は上院銀行委員会で、前日の下院と同じ証言を繰り返し、労働市場に 「前向きな進展」が見られると述べた。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「雇用市場はわずかながら改善して いる」と指摘。「利回りは若干上昇した。バーナンキ議長の証言は、も っとハト派的な内容になると期待していた投資家を満足させるには不十 分なものだった。そのため、前日からの売りが続いている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時間 午後3時29分現在、10年債利回りは前日比6ベーシスポイント(b p、1bp=0.01ポイント)上げて2.03%。同年債(表面利率 2%、2022年2月償還)価格は1/2下落して99 3/4となっている。利回 りは2月22日以来の高水準を付けた。今年に入り利回りは1.79%か ら2.09%の間で推移している。30年債利回りは6bp上昇して3.15% と、2月22日以来の高水準に上げた。

社債が高リターン

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、アンソニー・クロニン氏(ニ ューヨーク在勤)は「価格はしばらく高水準にあった」としたうえで、 「追加緩和策を期待していた投資家がポジションを解消している。来週 の雇用統計に注目が移りつつある」と述べた。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチのデータによれ ば、米国債指数は昨年11月末以降、0.7%のリターンを上げた。一方で 投資適格級および高利回りの社債のリターンは5.6%だった。

インターディーラー・ブローカー最大手ICAPによると、前日の 米国債売買高は3650億ドルに増加。1月15日以来の高水準に達してお り、年間平均の2730億ドルを上回った。

この日のニューヨーク原油先物市場では4月限が引け後の電子取引 で一時、110.55ドルと昨年5月4日以来の高値を付ける場面があった。

景気拡大ペース

投資家のインフレ期待を示す10年債と同年限インフレ連動債( TIPS)の利回り格差は17bp拡大して2.28ポイントだった。過去10 年間の平均は2.14ポイント。

アトランタ連銀のロックハート総裁は1日、アトランタでの講演 で、「米連邦準備制度のバランスシートを一段と拡大することには慎重 だ」と発言。「信用のチャンネルを通じた金融政策の伝播メカニズムに は制約がある。このため、こうした政策行動による短期的な効果は、当 局の中期的なインフレ見通しへのリスクを含む長期的なコストを上回る との見方には疑念を抱いている」と話した。

米労働省が発表した先週の新規失業保険申請件数(季節調整済み) は、前週から2000件減少して35万1000件。ブルームバーグ・ニュースが まとめたエコノミスト予想の中央値は35万5000件だった。

--取材協力:Daniel Kruger、Cordell Eddings.

Kyoko Kobayashi +1-212-617-5230 kkobayashi39@bloomberg.net Editor: Shigeru Chiba

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