NY外為:ドルが下落-景気好転観測で高利回り通貨買い

ニューヨーク外国為替市場では、ド ルが主要通貨の多くに対して下落。中国や米国で製造業活動の拡大が示 されたことから、世界的に景気が好転しつつあるとの観測が強まった。

高利回り資産の需要が高まり、主要16通貨ではメキシコ・ペソとオ ーストラリア・ドルが特に大きく値上がりした。ブラジル・レアルは、 政府がレアル高の抑制を狙い海外からの投資への課税対象を拡大したこ とを受けて対ドルで一時下落。ただその後は回復した。

ウエスタン・ユニオン・ビジネス・ソリューションズの市場アナリ スト、ジョー・マニンボ氏(ワシントン在勤)は、「世界経済は正しい 方向に向かっているようだ」とし、「相場は値固めの局面に入った可能 性があり、その影響でドルは上げを多少削る展開となっている」と述べ た。

ニューヨーク時間午後3時18分現在、ドルはペソに対し1%安の1 ドル=12.7296ペソ。対ユーロでは0.1%上昇し1ユーロ=1.3314ドル。 対円ではほぼ変わらずの1ドル=81円14銭。ユーロは対円で0.1%下げ て1ユーロ=108円01銭。

ブラジル政府は、6%の税率が適用される海外からの借り入れにつ いて、返還期限が3年までのものに対象を拡大し、即時実施すると発表 した。従来は返還期限が2年までの借り入れが対象だった。

レアルは0.3%高の1ドル=1.7118レアル。

「まずまずのペース」

米供給管理協会(ISM)が発表した2月の製造業景況指数は52.4 と、前月の54.1から低下した。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエ コノミスト予想中央値は54.5だった。同指数では50が製造業活動の拡大 と縮小の境目を示す。

米連邦準備制度理事会(FRB)が前日発表した地区連銀経済報告 (ベージュブック)によると、経済は1月から2月初めにかけて、製造 業に支えられ、「緩やかないし、まずまずのペース」で拡大した。

成長に関する明るい兆候は米国以外でも見られ、世界の景気回復に 対する投資家の信頼感が高まりつつある。

中国国家統計局と中国物流購買連合会が1日発表した製造業購買担 当者指数(PMI、季節調整済み)は51.0と、1月の50.5から上昇し た。また日本の財務省が発表した10-12月期の法人企業統計によると、 ソフトウエアを除いた設備投資額は前年同期比4.9%増となった。

オーストラリア・ドルは0.6%高の1豪ドル=1.0791米ドル。中国 はオーストラリア最大の貿易相手国。

ドル指数

バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BNYメロン)のシニア為 替ストラテジスト、マイケル・ウールフォーク氏(ニューヨーク在勤) は「中国経済に関する前向きなデータは世界の成長にとってはプラス で、高利回り資産への投資には良いニュースだ」と指摘した。

円は大半の主要通貨に対して値下がり。為替ヘッジファンド、FX コンセプツの創業者ジョン・テーラー氏は、ブルームバーグラジオのイ ンタビューで、「円はパフォーマンスの悪い通貨の中でも特にひどい」 とし、「日本はあまり良いとはいえない状況にある。世界の成長は円に とっては通常マイナスだ。日本国民が資金を海外に移す動きが進むため だ」と説明した。

主要6通貨に対するインターコンチネンタル取引所(ICE)のド ル指数はほぼ変わらずの78.799。

原題:Dollar Falls as Manufacturing Gains Lift Demand for Higher Yield

--取材協力:Abigail Moses、Monami Yui.

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