今日の国内市況:株式は下落、長期金利低下-円は一時81円割れ

株式相場は下落。過熱感や米国の重 要経済統計の発表を前に買いが見送られる中、鉄鋼、不動産株などが 売られ、株価指数は午後に弱含んだ。為替の円安基調も一服し、午前 は高かった機械や電機、輸送用機器など輸出関連株も下げに転じた。

TOPIXの終値は前日比4.42ポイント(0.5%)安の831.54、 日経平均株価は同15円87銭(0.2%)安の9707円37銭。

東証1部の値上がり銘柄数と値下がり銘柄数の百分比を示す騰落 レシオ(25日移動平均)は2月29日時点で128%と、一時の143%か らは低下したが、なお過熱を示す120%を超えている。日経平均は一 時142円高の9865円まで上げ幅を拡大。ただ、前日の日中高値9866 円には届かず、上値の重さが意識されると、徐々に伸び悩み。午後の 取引はマイナス圏で推移した。

東証1部33業種では鉄鋼、不動産、鉱業、ガラス・土石製品、保 険、証券・商品先物取引、機械、石油・石炭製品、非鉄金属、海運、 銀行、電機、輸送用機器など26業種が下落。2月の業種別上昇率を見 ると、証券・商品先物取引が32%、不動産が21%、保険が19%、鉄 鋼が19%と上昇率上位に並んでおり、名実ともに3月相場入りし、き ょうはこうした業種への売り圧力が高まった。下落率1位の鉄鋼には、 SMBC日興証券がセクター判断を「強気」から「中立」に引き下げ る材料もあった。

一方、ゴールドマン・サックス証券が投資判断を「買い」に上げ たソフトバンクが上昇。総務省から割り当てが決まった900メガヘル ツ帯は、グローバルバンドである点が重要で、同社の戦略的自由度が 増すと評価。通信のトップピックをNTTドコモから同社に変更した。

東証1部の売買高は概算で26億3458万株、売買代金は1兆4913 億円、値上がり銘柄数は429、値下がりは1162。国内新興市場は、ジ ャスダック指数が前日比0.8%安の50.86と反落、東証マザーズ指数 が同2.7%安の380.79と3日続落した。

長期金利は一時0.945%

債券市場で長期金利が低下した。きょう実施の10年債入札が順調 な結果となり、投資家需要の強さが確認されたことから買い安心感が 広がった。半面、先物相場は一時2週間ぶり高値圏に達したことへの 警戒感から上値が重くなった。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は、前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.96%で始まった。その後 は徐々に水準を切り下げ、午後の開始後には1bp低い0.945%と2月 21日以来の低水準を付けた。午後1時前からは0.5bp低い0.95%で推 移した。

5年物の102回債利回りは横ばいの0.29%と、前日に付けた昨年 8月以来の低水準で推移。0.5bp高い0.295%に上昇する場面があった が買いが入った。一方、30年物の35回債利回りは横ばいの1.93%。

東京先物市場で中心限月3月物は、取引開始後に前日比7銭安の 142円66銭まで下落したものの、直後から水準を切り上げ、プラスに 転じた。午後の取引開始後には10銭高の142円83銭と2月16日以来 の高値を付けたが、その水準では売りが優勢になって伸び悩み、結局 は2銭安い142円71銭で引けた。

財務省がこの日実施した10年利付国債(321回債)の入札結果に よると、最低落札価格は100円23銭となり、事前予想の100円21銭 を上回った。小さければ好調とされるテールは1銭と前回と同水準。 投資家の需要の強さを示す応札倍率は3.26倍となり、前回の3.72倍 をやや下回った。

ドル高一服

東京外国為替市場ではドル高が一服。米追加緩和観測の後退を背 景にドル買いが進んだ海外市場の流れを引き継いで始まったが、米国 の経済指標など次の材料が待たれる中、ドルの上値は抑えられた。

ドルは対円で早朝に1ドル=81円39銭と3営業日ぶり高値を付 けたが、その後伸び悩み、午後には一時80円84銭まで軟化。ただ、 ドルの下値も堅く、その後は再び81円台を回復した。

ドルは対ユーロで海外時間に1週間ぶり高値となる1ユーロ=

1.3315ドルを付けたが、この日の東京市場では一時1.3357ドルまで 軟化。しかし、ユーロの上値も重く、その後ドルは下げ渋った。

ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト調査によれば、 米供給管理協会(ISM)が1日発表する2月の製造業景況指数は

54.5と8カ月ぶりの高水準が予想されている。1月の個人消費支出は 前月比0.4%増加のもよう。先週分の新規失業保険申請件数は35万 5000件と前週からは増加するものの、4年ぶりの低水準付近にとどま るとみられている。

米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は29日、金融 政策についての半期に一度の議会証言で、労働市場に「前向きな進展」 が見られるものの、金融緩和策の維持は正当化されるとの認識を示し た。また、原油の値上げが一時的に物価上昇をもたらす可能性がある と指摘した。

ユーロ・円相場は1ユーロ=108円前半でもみ合っていたが、午 後にはやや円買いが強まり、一時107円89銭まで弱含んだ。

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