東芝:今期純利益予想、半分以下の650億円に-TVや半導体苦戦

東芝は31日、今期(2012年3月期) 連結業績予想を大幅に下方修正した。純利益については従来の1400億円 を、半分以下の650億円に減額。円高やタイ洪水などを受け、テレビや 半導体などの採算が想定よりも悪化したため、としている。

修正後の純利益予想はブルームバーグ・データによるアナリスト21 人の事前予想平均1186億円を大幅に下回った。営業利益予想も従来比 33%カットの2000億円と、事前予想2713億円に遠く及ばない。営業利 益は前期比25%増を予想していたが、逆に17%の減少予想に転じた。

久保誠代表執行役専務は決算会見で、為替とタイ洪水が各400億円 の営業減益要因になる見通しだと語った。期初に1ドル=85円、1ユー ロ=115円としていた想定円レートは対ドルで77円、対ユーロで99円 に、それぞれ変更した。

東芝の通期営業益に関しては、31日付の日本経済新聞朝刊がテレビ 不振などで2100億円程度にとどまる見通しだと報道。東芝株価は前日比

4.0%安まで売られていた。いちよし投資顧問の秋野充成運用部長は、下 方修正は報道である程度織り込まれおり、株価は「明日、あさってまで は下がるだろうが、時間が経てば回復する」とコメントした。

久保氏は、国内テレビの市場販売が昨秋以降、それまでの3分の1 水準まで縮んだと説明。通期はテレビ事業で450億円程度の赤字を想定 していることを明らかにした、その上で、新興国への注力などで採算 改善を図る意向を強調した。テレビ事業ではソニーやパナソニックも 赤字に苦しみ、軌道修正を迫られている。

NAND利益率、10%は維持

国内テレビ販売は、昨年7月に地上波のアナログ放送が終了するま では駆け込み需要や政府補助で急増したが、その後は反動減から低迷。 電子情報技術産業協会の統計によると、国内薄型テレビの出荷台数は昨 年8月から前年割れを継続し、同12月は前年同月比59%減だった。

1400億円と見ていた電子デバイス事業の営業益予想は900億円に減 らした。同社半導体の主力で、スマートフォン(多機能携帯電話)など の記憶媒体に使われるNAND型フラッシュメモリーの収益が伸び悩ん でいることが背景。

NANDフラッシュの容量32ギガバイト(ギガは10億)品の値動 きを見ると、昨年9月下旬に3.9ドル水準だったスポット価格は31日現 在3.16ドルで推移。大口顧客向けのコントラクト価格も 昨年9月末に4 ドルを割り込み、31日は3.28ドルとなっている。

久保専務は、昨年10-12月期のNAND利益率が10%台を維持し たとした上で、1-3月期には改善して通期では10%台半ばに落ち着く との見通しを示した。ただし、いちよし投資顧問の秋野氏はNAND市 況が、米国の景況感持ち直しが予想される今年の夏場あたりまで、厳し い状況を続けるだろうと述べている。

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