海運3社:そろって予想を下方修正、大幅赤字に-コンテナ市況低迷

(海運3社の東証での会見での発言などを追加します)

【記者:松田潔社、クリス・クーパー】

1月31日(ブルームバーグ): 日本郵船、商船三井、川崎汽船の 海運大手3社は31日、今期(2012年3月期)連結業績予想をそろって 下方修正し、赤字が拡大する見通しとなった。コンテナ市況などの低 迷が要因で、円高なども響く。

欧州経済が深刻な金融・財政問題の長期化から低迷を余儀なくさ れ、米国も景気回復が遅れている。このため海外での荷動きが鈍化、 3社ともこの影響を受けている。コンテナ船事業では運賃が下落して いるほか、ドライバルク部門も市況が低迷したことなどが響く。

日本郵船は、今期純損益を従来予想の180億円赤字から260億円 の赤字に増加する見通しとした。営業赤字も190億円と従来に85億円 積みました。

商船三井も、今期純損失予想が従来予想の7倍強の290億円にな る見込み。営業損益もトントンの見通しから250億円の赤字に落ち込 むと予想している。

川崎汽船は、今期純損益を540億円の赤字に修正。従来予想は320 億円の赤字だった。営業損益は従来300億円赤字の見通しが430億円 の赤字に拡大する見込み。

日本郵船の磯田裕治経営委員は東証で会見し、業績悪化について 「コンテナとドライバルクの市況の低迷、これに尽きる」と指摘し、 これに「円高と燃料油高が加わった結果」と説明。ただコンテナとド ライバルクの市況については、第3四半期が底との認識を示した。

また商船三井の青砥修吾常務は会見で、「通期では月次で6月が大 底だった」と述べた。今後については「欧州の金融問題がじわりと海 上の荷動きにも出ているがここが順調に回復するかどうか」とし、ヤ マは1-3月になるだろうとみている。川崎汽船の吉田圭介常務は、 コンテナ船事業について「経常損益ベースで第3四半期の134億円の 赤字が最大で、底になる」と述べたが、今後については、欧州問題よ りも船腹供給の問題がより深刻との認識を示した。

香港に拠点を置くマッコーリー・キャピタルのアナリスト、ジャ ネット・ルイス氏はドライバルクの運賃指標は崖から落ちたような状 態だ。各社の来期の業績については極めて厳しいものになるのではな いか、と指摘した。

また、野村証券の廣兼賢治アナリストは、各社の下方修正の幅は やや大きいが、修正自体は想定通りでサプライズはないと述べたうえ で、「コンテナ船の運賃は、現在は底を打ち、戻りつつあるなかでこれ がどう推移するのか、また各社がこの回復をどう見込んでいるのかに 注目している」と語った。

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