アント・キャピタル:流通未公開株の運用で110億円集める-国内年金

中堅企業投資を専門とするファンド のアント・キャピタル・パートナーズが、既発行の未公開株(PE)な どで運用する第3号ファンド向けに、国内年金などから110億円を集め 12月に募集を完了した。流通PEファンドは珍しく、年金などの投資意 欲も旺盛なことから次号ファンドの組成も検討している。

同社セカンダリー投資グループの佐村礼二郎氏によると、3号ファ ンドは2010年3月から募集を開始。集めた110億円のうち約9割が年 金基金の資金だったという。今後2年程度で企業への投資を完了し17 年までに投資回収したい意向。投資収益率(ROI)は1.5-2.5倍、 IRR(内部収益率)で20%以上を目指す。

同ファンドの投資対象は、運用中の未公開株ファンドが売却する持 分など。企業価値が安定した会社が対象なため、投資直後から配当受け 取りや早期の投資回収が期待できる。1号ファンドは25億円、2号フ ァンドは197億円を集め運用中。今後は3号に続いて4号も早ければ13 年後半に募集を開始する方向だ。

PE市場には、リストラや規制強化で大手企業や金融機関が手放す ノンコア事業のほか、ベンチャーキャピタル(VC)の清算や創業者株 主の現金化ニーズなどに伴い売りに出る中堅企業の未公開株を取得す るという。こうしたケースでは株式を割安に取得できるメリットがあり 流通PEファンドはその分、高い投資収益率を期待できる。

佐村氏はバイアウト・ファンドと比べると期待リターンは低いがリ スクも低く、「投資初年度から収益が得られるため、安定したリターン が欲しい年金に受け入れられた」と述べた。今後はアントの海外関連会 社が中国や台湾で、同様の戦略で投資する2号ファンドの募集を開始す るという。

アント・キャピタルには、農林中央金庫が38%、三菱商事が18%出 資している。11年12月末時点の投資枠は約1350億円。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE