鉱工業生産は2カ月ぶり上昇、予想上回る-1、2月もプラス予測

昨年12月の日本の鉱工業生産指数 は、前月比で2カ月ぶりのプラスとなった。タイの洪水の影響が解消 しつつある輸送機械工業や情報通信機械工業などが全体を押し上げ、 上昇率は市場予想を上回った。先行きについても1、2月ともに上昇 が見込まれている。

経済産業省が31日発表した鉱工業指数速報(季節調整済み、2005 年=100)によると、生産指数は前月比4.0%上昇の93.6。前年同月比 は4.1%の低下だった。ブルームバーグ調査の予想中央値は前月比

3.0%上昇、前年同月比5.0%低下だった。前月はタイの洪水の影響か ら前月比2.7%低下と落ち込んだ。

12月の出荷指数は前月比4.5%上昇、在庫指数は同2.9%のマイ ナスとなった。先行きの生産動向を示す製造工業生産予測指数は1月 が前月比2.5%上昇、2月は同1.2%上昇が見込まれている。経産省は 12月の生産の基調について「総じてみれば、横ばい傾向」として、前 月の判断を据え置いた。

同省の杉浦好之調査統計部参事官は記者説明で「12月時点で、国 内での代替生産も含めて、タイの洪水のマイナスの影響はほぼなくな った」としている。もっとも、1月の予測指数が11月速報段階の予測 (3.4%上昇)を下回ったことについて「外需の減速や円高に対する懸 念が残っている」と述べた。

全体的には想定内

大和総研の熊谷亮丸チーフエコノミストは「今回の生産拡大は、 タイの大洪水で大きく落ち込んだ生産の反動増によるもので、あらか じめ予想されていたことから、全体的には想定内の結果だった」と指 摘。「短期的には、タイの大洪水で落ち込んだ生産を取り戻す動きがプ ラスに作用する」とした上で、「海外経済の減速や円高の長期化などが 引き続き生産の重しになるリスクを注意深く見極めていきたい」とし ている。

日本銀行は25日公表した1月の金融経済月報で、来年1-3月の 生産について「輸送機械でタイの洪水による部品調達難の解消から増 加する見通しである一方、一般機械や電子部品・デバイスなどでは海 外経済の減速などを背景に減少となる見通しであることから、全体で は、横ばい圏内の動きを続ける」との見通しを示した。

白川方明総裁は24日の会見で、欧州ソブリン(政府債務)問題の 影響について「直接・間接の貿易面のルートを通じて、既にわが国の 輸出、生産にも及び始めており、今後も世界経済ひいては日本経済の 下振れをもたらす可能性には注意が必要だ」と述べた。

-‐Minh Bui Theresa Barraclough Editor:Norihiko Kosaka, Takeshi Awaji

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