債券反落、高値警戒や10年債入札に向けた売り-2年入札結果は順調

債券相場は反落。前日までの相場 上昇で警戒感が出ていたことに加えて、明後日に行われる10年債入札 に向けた売りが優勢となった。一方、この日実施の2年債入札結果は 順調だったものの、相場の押し上げ要因にはならなかった。

SMBC日興証券の山田聡チーフクオンツアナリストは「新発10 年債利回りがきのう0.955%まで下げて、直近の最低水準に接近した ため、様子見姿勢が強まり、金利低下一服となった。2日の10年債入 札を控えて、その前に最低水準を試すのは警戒感がある」と話した。

東京先物市場で中心限月3月物は5営業日ぶりに反落。前日比横 ばいの142円67銭で始まり、直後から売りに押され、142円60銭台 前半に下げて推移。午後2時過ぎには11銭安まで下げ、結局は8銭安 い142円59銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)高い0.96%で開始。しばらく同水 準で推移したが、午後2時50分過ぎには1bp高い0.965%と2日ぶり 高水準を付けた。前日には2週間ぶり低水準の0.955%を付けていた。

5年物の102回債利回りは前日比0.5bp高い0.335%。20年物の 133回債利回りは変わらずの1.725%。一方、30年債は堅調で、35回 債利回りは一時、1bp低い1.90%と4日以来の低水準を付けた。

2年入札結果、倍率上昇・テール縮小

財務省がこの日実施した2年利付国債(313回債)の入札結果に よると、最低落札価格は99円94銭となり、事前予想の99円93銭5 厘を上回った。小さければ好調とされるテールは3厘と前回の6厘か ら縮小。応札倍率は5.35倍となり、2010年10月入札以来の高倍率と なった。

順調な結果を受けて、前回入札された2年物の312回債利回りは

0.12%に低下した。昨年12月以来の低い水準となる。一方、日本相互 証券によると、きょう入札された2年物の313回債利回りは0.125% で始まり、その後も同水準で取引されている。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の稲留克俊債券ストラテジ ストは「2年債入札は強めの結果となった」と説明した。もっとも、 予想範囲内のため債券相場への影響は限定的だとの見方も示している。

市場参加者の間では、2日の10年債入札に関心が向けられている。 今回の10年債入札について、前回入札された10年物の320回債利回 りは0.965%で推移しており、クーポンは横ばいの1.0%となる見込み。 稲留氏は「きょうの相場は、明後日の10年債入札に向けた調整の動き が出ている。10年債入札は、クーポン(表面利率)が0.9%になれば 慎重な見方になりそうだ」と話した。

また、ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「クーポ ンが0.9%に引き下げられるほど地合いが強くはない。米国市場で株 安・債券高の状況がもう少し明確にならなければ、このタイミングで 積極的に買う投資家は少ないだろう」と話した。

鉱工業生産に反応薄

朝方に発表された昨年12月の日本の鉱工業生産指数速報による と、生産指数は前月比4.0%上昇となり、ブルームバーグ調査の同

3.0%上昇を上回った。先行きの生産動向を示す製造工業生産予測指数 は1月が前月比2.5%上昇、2月は同1.2%上昇が見込まれている。

もっとも、鉱工業生産に対して、債券相場への影響は限定的だっ た。ドイツ証の山下氏は、「予想されていた通りの強い内容。1、2月 も強い数字が見込まれており、景気が良くなっていく見通しで、金利 上昇要因。一方で欧州債務問題やアジア経済など景気の下振れ懸念も 払しょくできず、影響は限定的となっている」と説明した。

--取材協力 池田祐美 Editors:Joji Mochida,Hidenori Yamanaka

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