1月30日の米国マーケットサマリー:ギリシャ懸念で米国債と円上昇

ニューヨークの為替・株式・ 債券・商品相場は次の通り。(表はNY午後4時現在)

為替 スポット価格 前営業日 ユーロ/ドル 1.3128 1.3220 ドル/円 76.34 76.70 ユーロ/円 100.23 101.39

株 終値 (暫定値) 前営業日比 変化率 ダウ工業株30種 12,653.72 -6.74 -.1% S&P500種 1,313.02 -3.31 -.3% ナスダック総合指数 2,811.94 -4.61 -.2%

債券 直近利回り 前営業日比 米国債2年物 .21% +0.00 米国債10年物 1.85% -.04 米国債30年物 3.01% -.05

商品 (中心限月) 終値 前営業日比 変化率 COMEX金(ドル/オンス) 1,734.40 -1.00 -.06% 原油先物 (ドル/バレル) 98.97 -.59 -.59%

◎外国為替市場

ニューヨーク外国為替市場では、円が主要通貨すべてに対して上 昇。ギリシャ救済交渉の停滞で債務危機の解決に向けた取り組みが遅 れるとの懸念が強まり、逃避需要が高まった。

ユーロは対円で1週間ぶりに1ユーロ=100円割れ。欧州では この日、欧州連合(EU)首脳会議が開かれた。またイタリア政府が 実施した国債入札では、発行額が目標上限を下回った。ドルは対円で、 戦後最安値を付けた昨年10月31日以来の安値に下落。スイス・フ ランは対ユーロで9月以来の高値に上昇。南アフリカ・ランドとオー ストラリア・ドルは値下がり。株価下落で高利回り資産の需要が後退 した。

BNPパリバの為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏(ニュ ーヨーク在勤)は「ギリシャの債務再編で民間セクターの関与がどう なるのかを待っている状況だ」とし、「きょうの市場はリスク回避モ ードになっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後1時31分現在、円は対ユーロで前週末比

1.2%高の1ユーロ=100円14銭。一時99円99銭と、23日以来 の高値を付ける場面があった。対ドルでは0.6%上げて1ドル=76 円28銭。一時76円22銭を付けた。昨年10月31日には戦後最高 値となる75円35銭を付けていた。

◎米国株式市場

米株式相場は下落。S&P500種株価指数は3営業日続落した。 ギリシャへの第2次救済策をめぐる交渉が難航していることが嫌気さ れた。

ニューヨーク時間午後4時過ぎの暫定値では、S&P500種株 価指数は前営業日比0.3%安の1313.02。一時は1.2%安となった が、テクノロジー株や通信サービス株が買いを集め、下げ幅を縮小し た。

スタイフェル・ニコラスの市場ストラテジスト、ケビン・キャ ロン氏は、「達成しやすい目標はすでに実現した。今は欧州に現実 的な変革をもたらすためのさらに厳しい仕事が残されている」と述 べた。「ギリシャや恐らくその他の国が財政改革を積極的に受け入れ るかどうかについて足元では疑問がある。ユーロ圏内の一段の前進 を妨げる要素はすべて、トレーダーにとっては売り材料と受け取ら れる可能性がある」と続けた。

先週までS&P500種は4週連続で上昇した。米連邦公開市場 委員会(FOMC)は先週の会合後に発表した声明で、フェデラル ファンド(FF)金利誘導目標の見通しについて、「少なくとも 2014年遅くまではFF金利の異例な低水準を正当化する可能性が高 いと現在想定している」と表明した。ブルームバーグのデータによる と、1月9日以降に四半期決算を発表したS&P500種採用企業 170社のうち、業績がアナリスト予想を上回ったのは113社に上っ た。

◎米国債市場

米国債相場は上昇。5年債利回りは過去最低に下げた。第2次ギ リシャ救済プログラムをめぐり欧州首脳陣の意見が割れたことを背景 に、安全資産とみなされる米国債の需要が高まった。

指標となる10年債は4営業日続伸。利回りは6週間ぶり低水準 となっている。前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2014年 終盤まで異例の低金利政策の期間を延長する意向が示されたことが手 掛かり。2年債と10年債の利回り格差は過去6週間で最小。FOM Cは景気底上げを図るため、保有国債の償還期間長期化に積極的との 観測が背景にある。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレク ター、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「欧州問題が 大きくのしかかっており、市場ではまだ押し目買いが出やすい。何ら かの結論が出るまで金利の大きな上昇は無いだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後1時23分現在、10年債利回りは前週末比8ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)低下の1.81%と、12月19日以来の 低水準。同年債(表面利率2%、2021年11月償還)価格は22/32 上げて101 21/32。5年債利回りは0.72%。一時、0.7157%と 過去最低を付ける場面も見られた。

◎NY金先物市場

ニューヨーク金先物相場は反落。先週末は7週間ぶり高値を付け ていた。金融支援の見返りにギリシャに経済監視の受け入れを求める 案に対し、同国が反対の意向を示唆したことからドルが上昇。代替投 資先としての金の需要が後退した。

ドイツのメルケル首相は、この日の欧州連合(EU)首脳会議 (サミット)で第2次ギリシャ救済が最終決定されることはないと言 明した。ギリシャの債務減免をめぐる銀行との協議が完了していない ことを理由に挙げた。ギリシャのベニゼロス財務相は前日、同国の予 算を監視する特別委員をEUに設ける提案に関する報道を受けて、 「国家の尊厳」に関わるとして同提案を拒否した。ドルは主要通貨の バスケットに対して一時0.7%上昇した。

MLVのシニアリサーチアナリスト、リック・トロットマン氏は 電話インタビューで、「今日の市場はリスク回避モードだ」と指摘。 「ドルの上昇も金にはマイナスとなっている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物 4月限は前営業日比0.1%安の1オンス=1734.40ドルで終了。下 落は4営業日ぶり。先週末は一時1743ドルと先月8日以来の高値を 付ける場面もあった。

◎NY原油先物市場

ニューヨーク原油先物相場は続落。第2次ギリシャ救済策をめぐ り、同国と欧州連合(EU)の首脳が合意していないことや、米個人 消費支出が前月比横ばいとなったことで、経済成長および燃料需要が 減速するとの懸念が強まった。

ギリシャの財政赤字が2年連続で目標を上回ったことを受け、欧 州当局による予算監視を受け入れるようドイツが中心となって提案し たが、ギリシャはこれを拒否している。米商務省が発表した昨年12 月の米個人消費支出は前月からほぼ変わらずとなった。

ストラテジック・エナジー・アンド・エコノミック・リサーチ (マサチューセッツ州ウィンチェスター)のマイケル・リンチ社長は、 「ギリシャをめぐる協議に関して人々は神経質になっている。現在の 見通しは悲観的だ」と指摘。「この日の経済統計が全体的な見通しに 影響を及ぼしている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物3月限は前営 業日比78セント(0.78%)安の1バレル=98.78ドルで終了した。 今月に入ってからは5%値下がりしている。

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