米国債:上昇、5年債利回り過去最低-ギリシャ懸念で質への逃避

米国債相場は上昇。5年債利回 りは過去最低に下げた。第2次ギリシャ救済プログラムをめぐり欧州 首脳陣の意見が割れたことを背景に、安全資産とみなされる米国債の 需要が高まった。

指標となる10年債は4営業日続伸。利回りは6週間ぶり低水準 となっている。前週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で2014年 終盤まで異例の低金利政策の期間を延長する意向が示されたことが手 掛かり。2年債と10年債の利回り格差は過去6週間で最小。FOM Cは景気底上げを図るため、保有国債の償還期間長期化に積極的との 観測が背景にある。

RWプレスプリッチの政府・機関債取引担当マネジングディレク ター、ラリー・ミルスタイン氏(ニューヨーク在勤)は「欧州問題が 大きくのしかかっており、市場ではまだ押し目買いが出やすい。何ら かの結論が出るまで金利の大きな上昇は無いだろう」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによると、ニューヨーク時 間午後3時6分現在、10年債利回りは前週末比5ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の1.84%と、12月19日以来の 低水準。同年債(表面利率2%、2021年11月償還)価格は15/32 上げて101 14/32。5年債利回りは0.73%。一時、0.7157%と過 去最低を付ける場面も見られた。

長期債

この日の米30年債は2ポイント超の上昇。同年債利回りは8b p低下して2.98%と、1月19日以降初めて3%を下回った。

2年債と10年債の利回り格差は1.62ポイントに縮小し、終値 ベースでは1.57ポイントを付けた昨年12月19日以降で最小とな った。

米財務省は1-3月(第1四半期)の政府借入額見通しを970 億ドル減額し、4440億ドルとした。歳入増加と歳出減などが反映さ れた。

同省は3カ月前の時点で、借入額の見通しを5410億ドルとして いた。同省は4-6月(第2四半期)の純借入額については2000億 ドルとの見通しを示した。同省は2月1日に四半期定例入札の額を発 表する。

国債リターン

米国債を保有する投資家の今月のリターン(投資利益)はゼロと なった。ブルームバーグと欧州証券アナリスト協会連合会(EFFA S)がまとめた指数によれば、ドイツ債のリターンは同期間中にマイ ナス0.4%、英国債はマイナス0.5%と、米国債を下回る成績だっ た。

ギリシャの財政赤字は2年連続で削減目標を達成できておらず、 経済改革が進んでいないことに批判が高まっている。同国財政を欧州 当局の監督下に置くよう迫るドイツとオランダに対し、ギリシャは抵 抗している。この日の欧州連合(EU)首脳会議では、5000億ユー ロ(約50兆円)規模の恒久的救済基金の前倒し発足で正式合意し、 ドイツ主導の赤字抑制条約に合意することで金融危機からの脱却の道 筋をつけることを狙いとしていたが、ギリシャとの交渉難航が影を落 とす恐れがあった。

ソシエテ・ジェネラルの米国債トレーダー、ショーン・マーフィ ー氏(ニューヨーク在勤)は「先週からセンチメントは変わっていな い。特に米国外の状況は収束に程遠いという背景が影響している」と し、「国外の状況に答えが見つかっておらず、リスク回避の動きが強 い」と述べた。

米連邦準備制度は。4000億ドル相当の保有短期債を売却して期 間が長めの国債を購入する借り入れコスト抑制策を実施している。ニ ューヨーク連銀のウェブサイトによれば、同連銀はこの日、償還期限 が2020年2月から21年11月までの米国債46億5000万ドル相 当を購入した。

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE