NY外為:円が上昇、ギリシャ懸念で-対ドル一時76円22銭

ニューヨーク外国為替市場では、 円が主要通貨すべてに対して上昇。ギリシャ救済交渉の停滞で債務危 機の解決に向けた取り組みが遅れるとの懸念が強まり、逃避需要が高 まった。

ユーロは対円で1週間ぶりに1ユーロ=100円割れ。欧州では、 ブリュッセルで開かれた欧州連合(EU)首脳会議が終了。またイタ リア政府が実施した国債入札では、発行額が目標上限を下回った。ド ルは対円で、戦後最安値を付けた昨年10月31日以来の安値に下落。 スイス・フランは対ユーロで9月以来の高値に上昇した。

BNPパリバの為替ストラテジスト、メアリー・ニコラ氏(ニュ ーヨーク在勤)は「ギリシャの債務再編で民間セクターの関与がどう なるのかを待っている状況だ」とし、「きょうの市場はリスク回避モ ードになっている」と続けた。

ニューヨーク時間午後3時36分現在、円は対ユーロで前週末比

1.2%高の1ユーロ=100円14銭。一時99円99銭と、23日以来 の高値を付ける場面があった。対ドルでは0.5%上げて1ドル=76 円32銭。一時76円22銭を付けた。昨年10月31日には戦後最高 値となる75円35銭を付けていた。

モルガン・スタンレーの欧州為替戦略責任者、イアン・スタナー ド氏(ロンドン在勤)は「対円でのドルの動きには下押し圧力がかか っている」とし、「ここ3カ月はレンジ内での取引が続いていたが、 ここにきて再びレンジの下限を試し始めている」と述べた。

ユーロはフランに対し0.1%安の1ユーロ=1.20517フラン。 一時1.20405フランと、9月19日以来の安値を付けた。この日は また南アフリカ・ランドとオーストラリア・ドルが値下がりした。

フランは債務危機で恩恵

スイス国立銀行(SNB、中央銀行)は9月に対ユーロでのフラ ンの上限を1ユーロ=1.20フランに設定。当時の総裁だったヒルデ ブランド氏は今月辞任した。

ロイヤル・バンク・オブ・スコットランド・グループの為替スト ラテジスト、ブライアン・キム氏は「フランは欧州危機の恩恵を受け ている」とし、「指導部は一部交代したものの、SNBは現行政策を 維持する方針を示している」と述べた。

独誌シュピーゲルは、ギリシャにはより大規模な救済パッケージ が必要になる可能性があると報じた。またユーロ圏の政府当局者2人 は、政策決定者らがギリシャの予算決定への直接介入について議論し ていると語った。これらを手掛かりにインプライド・ボラティリティ (IV、予想変動率)指数は上昇した。

ユーロ・ドルの3カ月物オプションのIV指数は2営業日連続で 上昇し12.46%。JPモルガン・チェースによると、主要7カ国 (G7)通貨のIV指数は10.57%に上昇。23日には10.06%と、 昨年3月以来の水準に低下していた。

EU首脳会議

フランスのサルコジ大統領は、EU首脳会議の終了後に記者団に 対し、ギリシャの民間債権団との債務スワップ交渉が「正しい方向」 に進んでおり、問題は今後数日間に決着するだろうとの見通しを明ら かにした。ギリシャについて議論するため、2月に首脳会議を開催す る可能性に関してはコメントしなかった。

EUのファンロンパイ大統領は、恒久的な救済基金である欧州安 定化メカニズム(ESM)の規定が30日のEU首脳会議で承認され たと述べた。ツイッターへの投稿で明らかにした。

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