米大統領選控え景気好転の兆し-レーガン再選時の回復には程遠い

米大統領選挙がある2012年 に入り、米経済の明るさは増している。オバマ米大統領にとっては支 援材料だが、同じようにリセッション(景気後退)に苦しんだレーガ ン大統領が1984年に再選を果たした当時とは状況が大きく異なる ようだ。

米経済は2011年半ばに景気二番底のリスクを回避し、今や強 含みつつある。昨年10-12月(第4四半期)の米国内総生産(G DP)は前期比年率2.8%増と、1年半ぶりの高成長となった。だ がそれでも今の景気回復は、レーガン大統領の再選を助けたようなも のとは程遠い。レーガン大統領も世界恐慌以来最悪だとされたリセッ ションに苦しみ、中間選挙では議会の支持も失っていた。

クレディ・スイスのニューヨーク在勤チーフエコノミスト、ニー ル・ソス氏は「米国民は成長を取り戻しつつあるが、繁栄とは違う」 と指摘。同氏は1981-83年にボルカー元連邦準備制度理事会(F RB)議長の補佐をしていた。

83年10-12月期のGDP成長率は8.5%と、3四半期連続 で8%超を記録。失業率は昨年12月の8.5%に対し、83年12月 は8.3%だった。共和党のレーガン政権当時のリセッションはイン フレ高進に伴うもので、FRBは利上げで対応した。今の米経済は住 宅不況と記録的な債務を引き金とする世界的な信用収縮の後遺症に苦 しんでいる。

米ハーバード大学のケネス・ロゴフ教授は先週、世界経済フォー ラム(WEF)年次総会が開催されていたスイスのダボスでインタビ ューに応じ、「深刻な金融危機とリセッションが組み合わされると、 通常のリセッションとは全く異なるものになる」と説明。「レーガン 政権時のリセッションは金融引き締めが原因の極めて典型的で一般的 なリセッションだった。直近のリセッションとの比較は適切ではない」 と述べた。

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