今日の国内市況:株式続落、債券続伸-EU首脳会議を控えユーロ反落

東京株式相場は3日続落。米国の 国内総生産(GDP)成長率が市場予想を下回り、米景気回復期待の後 退で電機や自動車株のほか、ガラス・土石製品、海運といった景気敏感 業種に下げる銘柄が多かった。個別では、費用の過大請求で防衛省など から指名停止処分を受けた三菱電機が売買を伴い急落。

TOPIXの終値は前週末比4.12ポイント(0.5%)安の

757.01、日経平均株価は同48円17銭(0.5%)安の8793円5銭。

米商務省が27日に発表した昨年10-12月期(第4四半期)のG DP速報値は、年率で前期比2.8%増とブルームバーグがまとめたエコ ノミスト予想の中央値3%増を下回った。また、第4四半期は在庫投資 が最大の押し上げ要因になっており、GDPから在庫を控除した実質最 終需要は前期の3.2%増から0.8%増へと大幅減速した。

米景気期待の後退に加え、テクニカル指標で見ても、東証1部の値 上がり銘柄数と値下がり銘柄数の百分比を示す騰落レシオ(25日平均) は27日時点で124%と、相場の過熱を示すとされ120%を超えていた。 さらに、きょう午前の東京外国為替市場では、ドル・円相場が1ドル= 76円台後半と前週末に比べ円高圏で推移。買い手掛かり材料に乏しい きょうの日本株市場では、朝方から電機、ガラス株などを中心に売りが 優勢。両業種には、個別銘柄の悪材料も加わった。

電機株では三菱電が急落し、東証1部の売買高と売買代金、下落率 でいずれも1位。同社は27日、防衛省などとの契約で実際よりも過大 な請求をした案件があったことが判明し、指名停止などの処分を受けた と発表。不祥事が今後の業績に与える影響などが懸念された。

一方、野村ホールディングスなど証券株、東京海上ホールディング スなど保険株といった金融株の一角は終日堅調。民間債権者を代表して ギリシャと交渉を行っている国際金融協会(IIF)は28日、ユーロ 圏財務相会合のユンケル議長が提示した枠組みで、双方が自主的な債務 交換で合意に近いとしており、ギリシャの秩序のない債務不履行(デフ ォルト)に対する懸念が後退、買い安心感につながった。このほか、N KSJホールディングスが急騰。同社は27日、社長と会長を4月1日 付で交代するトップ人事を発表したほか、タイの洪水発生に伴う保険支 払い負担などで悪化した業績の早期回復に向け、両社の合併を含めた統 合協議の促進など新たな経営戦略も示した。

東証1部の33業種では、ガラス・土石製品、海運、電機、電気・ ガス、石油・石炭製品、不動産、非鉄金属、輸送用機器、精密機器、卸 売など24業種が下落、保険、証券・商品先物取引、陸運、医薬品など 9業種が高い。

東証1部の売買高は概算で16億4615万株、売買代金は9583億 円と、代金は4営業日ぶりに1兆円の大台割れ。値上がり銘柄数は671 、値下がり841。国内新興市場では、ジャスダック指数が前週末比

0.2%安の47.74と続落、東証マザーズ指数が同0.9%安の365.47と 3日続落した。

債券先物は2週間ぶり高値

債券相場は続伸し、先物は一時、約2週間ぶりの高値を付けた。前 週末の米国市場で、昨年10-12月期の実質国内総生産(GDP)が市 場予想を下回ったことを受けて株安・債券高となった地合いを引き継ぎ 、買いが優勢だった。

東京先物市場で中心限月3月物は、前週末比4銭高い142円65 銭で始まった後、いったん値を下げ、1銭安の142円60銭を付けた。 しかしその後は再び買いが増えて、17日以来の高値となる142円69 銭まで上昇し、結局は6銭高い142円67銭で引けた。

27日の米国債相場は上昇。米10年債利回りは前日比4ベーシス ポイント(bp)低い1.89%程度。10-12月期の実質GDPの伸びが

2.8%増となり、市場予想中央値(3%増)を下回ったことが手掛かり。 格付け会社フィッチ・レーティングスがスペイン、イタリア、ベルギー 、キプロス、スロベニアの債務格付けを引き下げた。一方、米株式相場 は下落した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前週末比0.5bp低い0.96%と、18日以来の低水準で取引を開始。 その後も同水準で推移した。また、20年物の133回債利回りは0.5bp 低い1.725%。

こうした中、財務省はあす31日に2年利付国債入札を実施する。 前回入札された2年物の312回債利回りは前週末に0.125%で推移し ており、表面利率(クーポン)は0.1%に据え置かれる見込み。発行額 は前回債と同額の2兆7000億円程度。

米連邦準備制度理事会(FRB)は前週24、25日に開催した連 邦公開市場委員会(FOMC)声明文で、政策金利を「少なくとも14 年遅くまで」異例な低水準で維持する意向を示した。

ユーロ反落

東京外国為替市場では、ユーロが反落。対ドルでは1ユーロ=

1.32ドル台を割り込んで取引された。ギリシャ政府と債権団間の債務 交換交渉をめぐって楽観ムードが広がったものの、ユーロ買いに行き過 ぎ感が生じており、欧州連合(EU)首脳会議を控えて、上昇の勢いが 鈍る格好となった。

1.32ドル台前半で週明けの日本時間早朝の取引を迎えたユーロ・ ドル相場は午前の取引で1.31ドル台後半に軟化。午後には一段安の展 開となり、1.3146ドルまで水準を切り下げた。前週末の海外市場では 一時1.3234ドルと、昨年12月13日以来の水準までユーロ高が進行。 ユーロの相対力指数(RSI、7日間)は、買われ過ぎを示す70を上 回っている。

一方、ドル・円相場は1ドル=76円台後半で推移。前週末の海外 市場ではドル安が進み、一時76円65銭と、今月17日以来の安値を付 けた。週明けの東京市場では朝方に付けた76円65銭から76円78銭 まで値を戻す場面も見られていたが、上値も限定され、日中の値幅は 13銭にとどまった。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)が入手したドイツ案のコピ ーを引用して伝えたところによると、ドイツは第2次ギリシャ支援の条 件として、ギリシャの税制や歳出に関する決定に拒否権を持つ新たなE U予算委員を設置したい意向だ。欧州委員会のバローゾ委員長は27日、 今回のEU首脳会議で経済成長と雇用のプログラムを提案すると述べて いる。

前週末には、ギリシャのパパデモス首相が29日に、民間債権団と の債務減免や新たな国際支援の交渉を政府が推進することで、国内の3 党の指導者の支持を得たと声明で言明するなど、交渉の進展が期待され た。また、イタリア政府が27日に実施した証券入札では、発行額が目 標上限に達し、借り入れコストも前回入札時から大幅低下した。

一方で、前週末には、格付け会社のフィッチ・レーティングスが、 イタリアの格付けを2段階引き下げ、さらに、ベルギーとキプロス、ス ペイン、スロベニアの格付けも引き下げた。

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