米国債(27日):5年債利回り過去最低-景気減速で追加緩和期待

米国債市場では5年債利回りが 3日連続で過去最低を更新した。昨年第4四半期の米実質国内総生産 (GDP)が予想を下回ったことを受けて、景気浮揚を目的とした連 邦準備制度の資産購入が拡大するとの見方が広がった。

10年債は上昇。第4四半期の在庫投資のGDP寄与度が1.9 ポイントと高かったことから、今年第1四半期の経済成長は予想より 弱くなるとの懸念が広がった。第4四半期のGDPは2.8%増。ブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値は3%増 だった。ニューヨーク連銀のダドリー総裁は、米経済が今年減速する 可能性が高いとの認識を示した。経済は「下振れリスク」を抱えてい るとしている。

グリーチャーのマネジングディレクター兼金利取引共同責任者、 ラス・サート氏(ニューヨーク在勤)は、「GDP統計は予想を下回 る結果だった。これは連邦公開市場委員会(FOMC)が今週示した 見解をある程度裏付けるものだ」と述べ、「FOMCは今週だけでは なく、四半期あるいは1年のトーンを決定付けた」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時 間午後5時現在、5年債利回りは前日比2ベーシスポイント (bp、1bp=0.01%)低下の0.75%。一時は0.74%を下回る 場面もあった。

10年債利回りは4bp低下して1.89%。一時は1.97%まで 上昇した。

第4四半期GDP

第3四半期の米GDPは1.8%増。第4四半期は在庫投資が最 大の押し上げ要因になっており、GDPから在庫を控除した実質最終 需要は0.8%増へと大幅減速した。

ダドリー総裁は27日、ニューヨークで講演。経済成長への主 なリスクについては、「欧州情勢の展開をめぐる不透明感」を挙げた。 また「一段と収縮する」財政政策や「沈滞した住宅市場」も景気の拡 大を妨げそうだと述べた。

FOMCは25日の会合終了後に声明を発表し、政策金利を 「少なくとも2014年遅くまで」異例な低水準で維持する意向を示し た。バーナンキ連邦準備制度理事会(FRB)議長は25日のFOM C後の記者会見で、資産の追加購入についての議論は継続中だと述べ た。

TIPSとの利回り格差

5年債と同年限インフレ連動債(TIPS)の利回り格差は、

1.80ポイントに拡大した。昨年末は1.55ポイントだった。

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの指数によると、TIP Sは年初から1.2%上昇。昨年のリターンは14%のプラスだった。

今週は、長期債よりも償還期限の短い国債が買いを集めた。5 年債と10年債の利回り格差は前日に1.21ポイントと、過去3カ月 間で最大だった。この日は1.15ポイントだった。

大和証券キャピタル・マーケッツ・アメリカの債券部門責任者、 レイ・レミー氏(ニューヨーク在勤)は、「ほとんどの投資家はFO MCの見解を聞く傾向がある。そして今のFOMCはインフレをそこ まで懸念していないようだ」と述べ、「実際のところインフレは低過 ぎるかもしれない」と続けた。

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