NY連銀総裁:経済成長に大きな障害-金融政策は万能ではない

米ニューヨーク連銀のダドリー 総裁は、米経済が今年減速する可能性が高いとの認識を示した。経済 は「下振れリスク」を抱えているとしている。

総裁は27日、ニューヨークで講演。事前原稿によると、 「2011年10-12月(第4四半期)に経験した成長加速が12年 上期にも見られる可能性は低い」とし、「ここ最近の改善の一部が一 時的な性質であることに加え、堅調な回復の妨げとなる大きな障害が 存在する」と述べた。

米商務省が27日に発表した第4四半期の実質国内総生産(GD P、季節調整済み、年率)速報値は前期比2.8%増と、伸びはブル ームバーグ・ニュースがまとめたエコノミストの予想中央値(3%増) を下回った。第3四半期は1.8%増。

ダドリー総裁は、「金融政策はこれまで景気回復を支えるため役 割を果たしてきたし、それは今後も変わらない。だが金融政策は万能 ではない」と指摘。「可能な限りの強い回復を達成するためには、住 宅や財政政策、構造調整もしくは経済のリバランス(再調整)といっ た補完的な政策行動が不可欠だ」と続けた。

経済成長への主なリスクについては、「欧州情勢の展開をめぐる 不透明感」を挙げた。また「一段と収縮する」財政政策や「沈滞した 住宅市場」も景気の拡大を妨げそうだと述べた。

さらに、「住宅市場の低迷が続いているため、いくつかの理由か ら力強い景気回復の達成が一層困難になっている」とし、消費者の資 産への悪影響などを挙げた。また「住宅価格の大幅下落で借り手の借 り換えが一段と困難になっており、需要を下支えする金融政策の効果 が一部削がれている」と付け加えた。

経済のたるみ

ダドリー総裁はまた、「このところの指標は、米経済が幾分か力 強さを増した状態で11年を終えたことを示唆している」と述べたが、 「経済のスラック(たるみ)はなおも相当大きい」とも指摘した。

さらに「労働力人口の明らかな減少」は、「失業率の低下が労働 市場の状況改善を実際よりも良く見せている可能性がある」ことを意 味していると述べた。失業率は昨年12月に8.5%と、ほぼ3年ぶ りの低水準に下がっている。

総裁は「この大きな経済のスラックが、インフレ基調に下押し圧 力をかけつつある」とし、「インフレは後退しており、その傾向が一 段と進む可能性がある」と続けた。

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