ドラギ総裁:ECB供給の大量の流動性、実体経済に流入の証拠はまだ

欧州中央銀行(ECB)のド ラギ総裁は27日、ECBが銀行システムに供給した記録的な規模 の資金が家計や企業への融資として実体経済に流れ込んでいるかど うかはまだ明瞭でないとの認識を示した。

同総裁はスイスのダボスで開かれている世界経済フォーラム (WEF)年次総会で講演し、「この資金が実際に実体経済へ流れ ているとの認識があるかと言えば、そのような証拠はまだ得ていな い」と語った。政策と効果には時間差があり、見守る必要があると 付け加えた。

ECBは昨年12月に4890億ユーロ(約49兆3400億円)の 3年物資金を域内銀行に貸し付けた。その後に域内の国債利回りは 低下している。ドラギ総裁は1月19日、2012年は欧州にとって 「はるかに良い年」になるとの見通しを示した。

ダボスでは「ECBが非常に重大な信用逼迫を阻止したことは 確かだ」と述べた。「ユーロ圏の一部では信用がほぼ正常になって いるが、深刻な収縮が起こっている部分もある」と続けた。

ドラギ総裁はまた、銀行が償還期限を迎える銀行債からECB 資金に借り換えるようだと指摘。ECBからの3年物資金5000億 ユーロから12月に銀行が返済した短期資金を差し引くと、「ほぼ 2200億ユーロになり、これは期間内に満期を迎える銀行債の額と だいたい一致する」と分析した。

国債スプレッドの拡大はユーロ圏の政府に改革を迫る「強力な 原動力」だったとし、財政・構造改革は「目覚しい」進展を見せた と評価。「必要な行動への決意が強まっている」と語った。

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