今日の国内市況:株式は続落、債券続伸-円が3日ぶり76円台

東京株式相場は続落。今期業績予 想を下方修正した任天堂、NECが売買を伴って急落し、為替市場で 円高基調が強まった午後の取引でトヨタ自動車やホンダ、東芝、信越 化学工業など輸出関連株の下落傾向が強まった。決算発表後にやや下 げ幅を広げた新日本製鉄など鉄鋼株も安い。

TOPIXの終値は前日比3.48ポイント(0.5%)安の761.13、 日経平均株価は同8円25銭(0.1%)安の8841円22銭。両指数とも 午前は小高い水準で終えたが、午後は為替の円高傾向が嫌気され、軟 調に推移。市場予想を下回る住宅関連統計の発表を受け、米国景気に 対する楽観がやや後退した影響もあった。

米商務省が26日発表した昨年12月の新築一戸建て住宅販売は、 年率換算で前月比2.2%減の30万7000戸と4カ月ぶりに減少。エコ ノミスト予想中央値の32万1000戸に届かなかった。きょうの東京外 国為替市場では、午前は1ドル=77円30-40銭台で推移していたが、 午後は一時76円90銭台まで円高・ドル安方向に振れた。

ゲームメーカーの任天堂は26日、対ユーロでの円高進行や携帯ゲ ーム機「3DS」の販売伸び悩みなどを理由に、2012年3月期の連結 営業損益予想を10億円の黒字から450億円の赤字に一転。任天堂の赤 字決算は1981年の連結業績開始以来初で、主力の大証1部市場で一時

7.8%安の9910円まで売り込まれた。

NECも急落。同社は国内外で1万人の人員削減を実施すること に伴い、12年3月期はリストラ費用を計上するなど、従来150億円の 黒字だった連結純損益予想を1000億円の赤字に下方修正すると前日 発表。

東証1部の売買代金上位の輸出関連株では、トヨタやホンダ、ソ ニー、キヤノン、京セラなどが下落。生産出荷量の減少や市況低迷、 有価証券評価損の計上などで、12年3月期の連結純利益予想を850億 円からゼロに減額すると午後1時30分に発表した新日本製鉄も安い。

東証1部の売買高は概算で19億3788万株、売買代金は1兆1214 億円。値下がり銘柄数は881、値上がり639。業種別33指数では証券・ 商品先物取引、鉄鋼、海運、その他製品、保険、輸送用機器、銀行、 電機など19業種が下落。原油や金先物など国際商品市況の上昇を好感 し、鉱業や卸売、石油・石炭製品など資源関連を中心に14業種は高い。

国内新興市場では、ジャスダック指数が1.7%安の47.81と6営 業日ぶりに反落、東証ザーズ指数は1.9%安の368.92と続落した。

債券続伸

債券相場は続伸。米金融緩和の長期化観測から前日の米国債相場 が上昇した流れを引き継いだほか、円高と国内株安が進んだことも買 い材料となった。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比9銭高い142円59銭で 取引を開始。直後に142円62銭まで上昇し、18日以来の高値を付け た。午後の取引開始後に前日比2銭高の142円52銭まで伸び悩む場面 もあったが、午後3時前にもきょうの高値に並んだ。結局は11銭高い 142円61銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.97%で始まった後、1bp 低い0.965%と18日以来の低水準を付けた。5年物の102回債利回り は横ばいの0.335%で始まり、午後2時前後からは0.5bp低い0.33% と、新発5年債利回りとしては19日以来の水準に低下した。前日に入 札された20年物の133回債利回りは1bp低い1.73%。30年物の35 回債利回りは2bp低い1.91%に低下した。

日本銀行はきょう、昨年12月20、21日に開いた金融政策決定会 合の議事要旨を公表。委員は欧州ソブリン(政府債務)問題を解決す る上で即効薬はなく、市場の緊張状態が長期間続く可能性が高いとの 認識を共有していた。

総務省が今朝発表した昨年12月の全国の消費者物価指数(除く生 鮮食品、コアCPI)は前年同月比0.1%低下。3カ月連続のマイナ スとなった。1月の東京都区部は0.4%低下した。

円が上昇

東京外国為替市場では円が上昇。今週は日本の31年ぶりの貿易赤 字転落などを背景に週半ばにかけて円安が進んだが、米国で金融緩和 がさらに長期化する見通しとなり、ギリシャの債務交換交渉の行方も 依然不透明な中、週末を前に円の買い戻しが強まった。

円は対ドルで1ドル=77円半ばから一時、76円90銭まで上昇。 25日には昨年11月29日以来の安値となる78円28銭を付けていた。

円は対ユーロで前日の海外市場で一時、1ユーロ=102円21銭と 昨年12月23日以来の安値に並んだが、その後、101円半ばまで反発 し、この日の東京市場では一段高。一時100円77銭を付けた。

一方、ユーロ・ドル相場は朝方に一時1ユーロ=1.3078ドルまで ユーロ安・ドル高に振れたが、その後は1.3100ドルを挟んでもみ合う 展開となった。前日の海外市場では1.3184ドルと約5週間ぶりのユー ロ高・ドル安水準を付けた後、1.3100ドル前後まで値を戻していた。

ブルームバーグ・データによると、円は主要16通貨すべてに対し て前日終値比で上昇している。

国際金融協会(IIF)は26日、ダラーラIIF専務理事とギリ シャのパパデモス首相とのアテネでの債務交換協議で「若干の進展」 があったことを明らかにした。IIFによると、交渉は27日も継続さ れる。

ユーロ圏財務相会合(ユーログループ)のユンケル議長(ルクセ ンブルク首相兼国庫相)は、ギリシャがデフォルトに陥れば、感染を 引き起こす恐れがあり、どんな犠牲を払ってこれを阻止する必要があ ると語った。仏紙フィガロがインタビューでの発言として報じた。

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