任天堂株が8年ぶり1万円割れ、営業損益も初の赤字予想-大阪市場

任天堂の株価が急落、約8年ぶりに 1万円の大台を一時割り込んだ。円高や携帯ゲーム機「3DS」不調で 今期(2012年3月期)が初の営業赤字に陥る見込みとなり、売り注文が 相次いでいる。

主要市場の大阪証券取引所での株価は一時前日比840円(7.8%)安 の9910円まで値下がりした。2004年2月18日以来の日中安値になる。 午前10時15分現在は同690円(6.4%)安の1万60円。売買代金は国内上 場株で首位の118億円。

任天堂は26日に業績予想を大幅に下方修正、営業損益予想は10億 円の黒字から450億円の赤字に変更した。ブルームバーグ・データによ るアナリスト20人の事前予想平均 54億円の8倍強の水準。赤字決算は 1981年の連結業績開始以来で初。昨年秋の前回決算時に純損益予想を初 の赤字としたが、営業損益も黒字を確保できない。

任天堂は、3DSの前身機種「DS」を04年発売、06年には据え 置き機「Wii(ウィ―)」を投入して収益を拡大してきた。しかし、 初の赤字決算見通しを示したことで、株価は逆戻りした格好だ。

ゲーム業界では米アップルの「iPhone(アイフォーン)」向け などの手軽で安いソフトが浸透しているが、任天堂の岩田聡社長は、 ゲーム専用機を主軸とする戦略を堅持し続けている。

米ウェドブッシュ証券のアナリスト、マイケル・パッチャー氏は 「専用機向けの高品質なゲームに割高なお金を払い続けられる人は限 られている」として、任天堂が「こうしたトレンドを反転させられる か確証は持てない」と述べた。

取材協力 藤村奈央子

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