債券続伸、米債高や国内株安受け-20年入札通過やFOMCで需要堅調

債券相場は続伸。米金融緩和の長 期化観測から前日の米国債相場が上昇した流れを引き継いだほか、円 高と国内株安が進んだことも買い材料となった。

新生銀行ALM部の勝智彦次長は、「きのうからの強い地合いが続 いている。債券を売る必要がない」と指摘。米連邦準備制度理事会(F RB)が金融緩和の時間軸を延ばしたが「日本が米国より先に利上げ することはないとの見方から、中期債にも買いが入っている。5年債 で0.35%でも買える水準ということになるのだろう」と述べた。

メリルリンチ日本証券の藤田昇悟チーフ債券ストラテジストは、 「きのうの20年債入札は、最近では珍しく入札後にしっかりした買い が入ってきており、きょうの堅調につながっている。銀行など資金が 潤沢な状況に変わりなく、買うタイミングを模索していた。様子見姿 勢が強かった超長期の入札が強かったことで参戦せざるを得なくなっ ている」と話した。

東京先物市場で中心限月3月物は、前日比9銭高い142円59銭で 取引を開始。直後に142円62銭まで上昇し、18日以来の高値を付け た。午後の取引開始後に前日比2銭高の142円52銭まで伸び悩む場面 もあったが、午後3時前にもきょうの高値に並んだ。結局は11銭高い 142円61銭で引けた。

岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長は、米金融政策 の時間軸長期化は国内の債券市場にも追い風だと指摘。昨年後半に売 り越した銀行からの需要が見込める中期ゾーンを中心に、金利低下の 余地があるとの見方を示した。10年債利回りは来週に0.93-1%で推 移し、一昨年11月以来の低水準も視野に入ると予想した。

長期金利、18日以来の低水準

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い0.97%で始まり、直後に1bp 低い0.965%と18日以来の低水準を付けた。その後は0.965-0.97% で一進一退となり、午後2時前からは0.965%で取引されている。

5年物の102回債利回りは横ばいの0.335%で始まり、午後2時 前後からは0.5bp低い0.33%と、新発5年債利回りとしては19日以 来の水準に低下した。前日に入札された20年物の133回債利回りは1 bp低い1.73%。30年物の35回債利回りは2bp低い1.91%と17日以 来の水準に低下した。

パインブリッジ・インベストメンツ運用本部の松川忠債券運用部 長は「引き続き買いが先行している。きのうは5年債が強かったが、 きょうは超長期債が堅調で、中期から長いゾーンに伸びてきた。日米 で入札通過やFOMCでポジティブな印象が強まったことが背景にあ る。月末に向けて年限長期化需要への期待もある」と話した。

消費者物価の下落続く

26日の米国債相場は上昇。超低金利政策を長期化するとした米連 邦公開市場委員会(FOMC)声明が好感された。米10年債利回りは 6bp低い1.93%。一方、米株式相場は下落。新築住宅販売の予想外の 減少が嫌気されたほか、銀行株の下落も響いた。S&P500種株価指 数は0.6%安の1318.43。

きょうの東京外国為替市場では円相場が午後に上昇。対ドルで3 日ぶりに76円台、ユーロに対しても100円台に上昇した。円高進行を 受け、日経平均株価の終値は8円25銭(0.1%)安の8841円22銭、 TOPIXの終値は3.48ポイント(0.5%)安の761.13となった。

SMBC日興証券の野地慎シニア債券為替ストラテジストは、米 低金利政策の時間軸長期化は国内債市場でも短中期債相場の支援材料 になると指摘。ギリシャの債務交渉をめぐる不透明感もあり、5年債 利回りが0.25%を割り込む可能性もあると分析している。

UBS証券の伊藤篤シニア債券ストラテジストは、「米連邦準備制 度理事会(FRB)が、経済指標が改善しても、2014年遅くまで低金 利を続けるという声明を発表したことに、サプライズ(意外感)があ り、買い安心感が出ている」と言う。

日本銀行はきょう、昨年12月20、21日に開いた金融政策決定会 合の議事要旨を公表。委員は欧州ソブリン(政府債務)問題を解決す る上で即効薬はなく、市場の緊張状態が長期間続く可能性が高いとの 認識を共有していた。

総務省が今朝発表した昨年12月の全国の消費者物価指数(除く生 鮮食品、コアCPI)は前年同月比0.1%低下。3カ月連続のマイナ スとなった。1月の東京都区部は0.4%低下した。

財務省が26日実施した20年利付国債(133回債)の入札結果に よると、最低落札価格は100円80銭と事前予想を上回り、小さければ 好調とされるテールは2銭と昨年1月以来の水準まで縮小した。

--取材協力 池田祐美、赤間信行、船曳三郎 Editors:Masaru Aoki,Hidenori Yamanaka

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