15年度財源不足は50兆円超に、一体改革実現しない場合-財務省試算

財務省は2012年度一般会計予 算案を基に15年度までの財政見通しを示した「後年度歳出・歳入へ の影響試算」をまとめた。それによると、消費増税を柱とした社会保 障・税一体改革が実現しない場合、同年度の新規国債発行額に相当す る財源不足は当初ベースで50.8兆円に上る見通しとなった。ブルー ムバーグ・ニュースが26日入手した関係資料で明らかになった。

試算では、名目経済成長率1%台半ばを前提とした。基礎年金の 国庫負担割合引き上げに伴う財源を歳出に加えた場合、財源不足は 14年度に51.9兆円と1年前倒しで50兆円台を超える見通しで、15 年度には53.6兆円となる。この場合、政策的経費を国債などの借金 に頼らず、税収などの収入で賄う基礎的財政収支の赤字額は同年度に

26.3兆円となる。

12年度予算案の歳出総額は90.3兆円。歳入面では新規国債発行 額は44.2兆円と、3年連続で税収42.3兆円を上回った。東日本大 震災の復興予算(3.7兆円)は特別会計で管理し、年金の差額分 (2.6兆円)は一般会計に計上されない年金交付国債の発行で手当て し、償還財源には消費税増税分を充てる方針だ。基礎的財政収支は

22.3兆円の赤字だった。

一方、一体改革を前提とした場合の財源不足は、13-15年度は 45兆円台をほぼ横ばいで推移。14年度以降の税収には消費税などの 増税分を含み、14年度には49.7兆円、15年度は52.8兆円と、50 兆円を超える見込みで、基礎的財政収支の赤字が18.2兆円まで縮小 する。14年度以降の歳出には年金の差額分も含む。

政府・与党は今月6日に、消費税率を「14年4月に8%、15年 10月に10%」へと2段階で引き上げることを盛り込んだ一体改革素 案を正式決定。野田佳彦首相は3月末までに通常国会へ関連法案を提 出する方針だが、与野党協議は難航している。試算は一体改革を実現 しなければ、財政健全化が大幅に遅れることを示した。

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