NEC:円高などでリストラ1万人追加、今期は1000億円の純損失に

NECは26日、円高など事業環境 悪化に対応して国内外で1万人の人員削減を実施すると発表した。これ に伴い今期(2012年3月期)はリストラ負担として400億円を織り込む などして、従来150億円の黒字だった純損益予想を1000億円の赤字に一 転させた。

NECはリーマンショックを受けた2万人規模のリストラ負担で、 09年3月期に2966億円の純損失を計上。現行の中期経営計画で来期の 営業利益2000億円と純利益1000億円の確保を目指してきたが、人員減 を追加する形。今回のリストラによる人件費などの抑制で、来期と翌年 度に各400億円の営業増益要因が発生するとしている。

都内で会見した遠藤信博社長は、3年前の人員削減は電子部品など 「緊急的な領域」に限られていたと説明。今回の削減は携帯電話やサー バーなど採算の苦しい事業が対象だとした。同社は10年に、携帯の開発 部門を、カシオ計算機と日立製作所の共同出資会社と統合し、NECの 連結子会社としていた。

同社広報担当のクリス清水氏によると、昨年末時点のNECの連結 人員は約11万3000人。今回はこのうち5000人を削減するとともに、外 部の委託先を絞ることで5000人を減らす形。実施は来期の前半が中心 で、1万人のうち国内のリストラ対象は7000人。

みずほインベスターズ証券の石田雄一アナリストは「これだけの人 員減を実施すれば、コスト削減効果は来年度から出てくる」としながら も、業績回復に向けた具体策には欠け「成長性に不透明感が 残る」と述 べた。マネックス証券の広木隆チーフ・ストラテジストはリストラの 成否が鮮明になるには時間が掛かるとして「株価的な評価はまだ先にな る」との見通しを示した。

取材協力: 安真理子、藤村奈央子、山口祐輝

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