スイスはフラン上限設定のリスク警戒を、景気過熱招く恐れ-FSB

金融安定化理事会(FSB)は、 スイス国立銀行(SNB、中央銀行)がスイス・フランの対ユーロ相 場に上限を設定していることについて、当局がその影響に対して警戒 を怠れば、同国経済は過熱する恐れがあると指摘した。

FSBは25日公表したスイスに関する調査報告書で、ユーロに 対するフランの「上限設定と長期にわたる低金利の組み合わせは、過 剰な信用創造という結果を招く恐れがあり、国内不動産と住宅ローン の両市場の不均衡拡大を助長しかねない」と分析した。

その上でFSBは、監督当局が「トレンドを監視する上で警戒を 続けることが重要」と指摘。上限設定はフランの「過大評価に対する 大胆なスタンスだ」との認識を示した。

スイスでは、ゼロ金利政策や職を求める外国人の需要増を背景に 不動産価格が上昇している。政策金利を引き上げれば不動産バブルの 発生を防ぐであろうが、フラン相場に上昇圧力を加えることになりか ねない。スイス中銀は昨年9月、デフレリスクに対処するためフラン の対ユーロ上限を1ユーロ=1.20フランに設定。ヨルダン暫定総裁 は先月、「住宅ローン市場の潜在的な不均衡に対して金融政策は現在 対応できない」と語っていた。

FSBはまた、2008年の米証券会社リーマン・ブラザーズ・ホ ールディングス破綻後の危機対応として、スイス当局が同国の2大銀 行であるUBSとクレディ・スイス・グループに厳格な資本・監視ル ールを課すことを評価。同ルールはリスク資産に対する中核的自己資 本比率10%を両行に求めている。

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