債券上昇、20年入札の順調な結果や米低金利長期化-長期金利1%割れ

債券相場は上昇。低金利政策の長 期化を示した米連邦公開市場委員会(FOMC)の声明で前日の米国 債相場が上昇したことやこの日実施の20年債入札が順調だったこと で買い安心感が広がった。長期金利は3日ぶりに節目の1%を下回っ て推移した。

ドイツ証券の山下周チーフ金利ストラテジストは、「米国で低金利 政策の時間軸が強化されており、国内債も低ボラティリティ(変動性) の下で買いが入りやすい。米国で景気指標が弱めになるようだと債券 買いが優勢となり、米5年債利回りは0.8%を割れてじり安に推移し そう。投資家は国内の金利上昇を待っているが、外部環境からはなか なか上がりにくい状況が続きそう」と話した。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前日比1ベーシスポイント(bp)低い0.995%で開始した。午後に入 ると徐々に水準を切り下げ、5時前には3bp低い0.975%と20日以来 の低水準を付けた。

長期金利は今週前半には、欧州債務問題の懸念緩和を受けて1カ 月半ぶりに1%台に乗せたものの、この日は1%割れで推移した。三 菱UFJモルガン・スタンレー証券の石井純チーフ債券ストラテジス トは、「20年債入札結果が順調であれば0.9%台にレンジを切り下げる。 やや不調となれば1%近傍のもみ合い」との見方を示していた。

中期や超長期債も堅調。5年物の102回債利回りは前日比1.5bp 低い0.335%。前回入札された20年物の132回債利回りは2bp低い

1.75%に下げ、30年物の35回債利回りは1bp低い1.93%に低下した。

入札順調、テール大幅縮小

財務省がこの日実施した20年利付国債(133回債)の入札結果に よると、最低落札価格は100円80銭となり、事前予想の100円75銭 を上回った。小さければ好調とされるテールは2銭と昨年1月以来の 水準まで縮小。応札倍率は3.16倍と前回の2.90倍を上回った。

RBS証券の福永顕人チーフ金利ストラテジストは、「入札は強い 結果。1週間前から良い形で相場が調整し、底固めに入ったタイミン グで海外金利が低下したため応札しやすかった」と話した。

東京先物市場で中心限月3月物は前日比14銭高い142円33銭で 開始し、午前は142円30銭台中心にもみ合い。午後に入ると水準を切 り上げ、結局は31銭高い142円50銭と、1週間ぶり高値で引けた。

25日の米国債相場は上昇。FOMCは会合後に発表した声明で、 低金利を少なくとも2014年遅くまで据え置くことを示唆した。米10 年債利回りは前日比7bp低い1.99%程度に低下。5年債利回りは一時 13bp低い0.76%まで下げた。

米連邦準備制度理事会(FRB)は24、25両日に開催したFOM C終了後に声明を発表し、政策金利を「少なくとも2014年遅くまで」 異例な低水準で維持する意向を示した。失業率は高水準にとどまり、 インフレは抑制されると予想した。

RBS証券の福永氏は、FRBの金融政策の透明性がここまで高 まると市場の見通しも収れんして相場のボラティリティが下がるため、 金利は低位安定しやすい状況が続くと指摘。その上で、「為替リスクを 取った外債より円債の投資に傾きやすく、利回り曲線全体に下押し圧 力が加わる」と分析した。

--取材協力 池田祐美、赤間信行、船曳三郎 Editors:Masaru Aoki,Hidenori Yamanaka

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