今日の国内市況:株3カ月ぶり高値・債券先物反発、円1カ月ぶり安値

東京株式相場はTOPIX、日経 平均株価がともに約3カ月ぶりの高値を付けた。円相場が対ドル、対 ユーロで下落し、採算悪化懸念の後退で自動車、電機など輸出関連株 が上昇。電機株では米アップルの好決算を受け、同社の関連銘柄を買 う動きも見られた。景気敏感業種が総じて堅調となる中、東証1部33 業種の上昇率1位は連日で海運株。

TOPIXの終値は前日比10.00ポイント(1.3%)高の767.40 と7日続伸し、昨年10月28以来の高値。TOPIXの7連騰は昨年 7月6日以来だ。日経平均株価は同98円36銭(1.1%)高の8883円 69銭と、昨年10月31日以来の高値で終えた。

マークイット・エコノミクスが24日発表した1月のユーロ圏総合 景気指数(速報値)は50.4と、拡大と縮小の分かれ目となる50を上 回り、5カ月ぶり高水準となった。総合景気指数を構成する製造業指 数とサービス業指数がともに、予想外に拡大した。

ユーロ圏の経済活動拡大に加え、日本の財務省が25日発表した貿 易統計速報(通関ベース)によると、昨年の貿易収支は1980年以来 31年ぶりの赤字に転落。米国では失業率の低下や住宅市場底入れの兆 しで長期金利が上昇し、日米金利差の縮小に歯止めが掛かりつつある。

円相場は25日、1ドル=77円台後半、1ユーロ=101円台前半か ら半ばと、ことしの最安値圏まで下落。採算悪化懸念の後退でトヨタ 自動車やホンダ、日産自動車、ソニー、キヤノン、ブリヂストンなど 自動車株を中心とした輸出関連株が上昇した。コマツは12日連続高。 売買代金1位で、昨年8月16日以来の高値を付けたトヨタについては、 2012年の世界販売計画を上方修正する材料もあった。

また、米コンピューター・電子機器メーカーのアップルが日本時間 25日早朝に発表した昨年10-12月決算では、売上高と純利益が過去 最高を記録した。好決算を受けアップル株は時間外取引で急伸。シカ ゴ24時間電子取引システム(GLOBEX)ではS&P500種先物や ナスダック100指数先物も基準値比で堅調に推移し、日本株にも好影 響を与えた。

アップルが先に初めて公表した日本の取引先企業にも買いが波及。 村田製作所、東芝、フォスター電機、太陽誘電、イビデン、TDKな どが上昇した。

東証1部の売買高は概算で21億9961万株、売買代金は1兆1392 億円。値上がり銘柄数は1244、値下がり303。業種別指数では海運、 ゴム製品、輸送用機器、電機、鉄鋼、証券・商品先物取引、ガラス・ 土石製品、精密機器など31業種が上昇。小売のみが下げた。

東京証券取引所のデータに基づく、信用取引で株を買った投資家 の平均含み損益を示す信用評価損益率は、13日時点でマイナス

14.99%と昨年7月29日以来の水準に回復している。

債券先物反発、ギリシャ懸念

債券市場で先物相場は反発。ギリシャをめぐる債務交渉の難航や 長期金利の1%乗せで買いが優勢となった。半面、あすに20年債入札 に向けた売りに押され超長期債は軟調だった。31年ぶりに赤字となっ た昨年の貿易収支に対する相場の反応は限定的だった。

東京先物市場で中心限月3月物は4営業日ぶりに反発した。前日 比4銭高い142円18銭で始まり、午前の終了前にかけて142円24銭 まで上昇。ただ、その後は上値が重くなり、一時は2銭高まで上げ幅 を縮め、結局は5銭高の142円19銭で引けた。

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い1.00%で始まり、その後も同 水準で推移。午後3時過ぎにやや水準を切り上げ、横ばいの1.005% と、前日に続いて昨年12月13日以来の高水準を付けた。

財務省はあす、20年利付国債の入札を実施する。前回入札された 20年物の132回債利回りは0.5bp高い1.77%で推移。一時は1.775% と、前日に付けた新発20年債利回りとして昨年12月上旬以来の水準 まで上昇する場面があった。このため、表面利率(クーポン)は前回 債より0.1ポイント高い1.8%となる見込み。発行額は前回債と同じ 1兆1000億円程度。

円が1カ月ぶり安値、通年で貿易赤字

東京外国為替市場では円が続落。ドルやユーロに対し、約1カ月 ぶり安値を更新した。昨年の貿易収支が31年ぶりの赤字となったこと で、将来、経常収支が赤字転換し、国内での国債消化が困難になるな ど日本経済の先行きに対する懸念が強まった。

円は対ドルで一時1ドル=77円98銭まで下落し、昨年12月29 日に付けた安値(77円99銭)に接近。対ユーロでも一時1ユーロ= 101円56銭を付け、前日の海外市場で付けた同28日以来の安値を塗 り替えた。午後3時32分現在はそれぞれ77円94銭、101円50銭前 後。

市場では、投資家のリスク回避志向が足元でやや後退していたと ころに、海外投資家の関心が高い日本の貿易赤字や財政懸念、早期の 格下げリスクに焦点が当たったとの見方が出ていた。

ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.30ドル台前半と3週間ぶりのド ル安値圏でもみ合い。ギリシャの債務交換協議の行方が引き続き焦点 となる一方、この日は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表 を控えていた。

欧州では引き続きギリシャの債務交換交渉の行方が焦点。欧州委 員会のマルコ・ブーティ経済金融総局加盟国経済局長は24日、民間債 権者との自発的な合意が時間切れとなった場合、欧州当局者はクレジ ット・デフォルト・スワップ(CDS)の決済につながるギリシャの デフォルト(債務不履行)を検討する必要が生じる可能性があるとの 見解を示した。

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