共栄タンカなど海運銘柄が高騰、ホルムズ海峡封鎖の思惑-東京市場

原油タンカー関連の海運準大手共 栄タンカーや明治海運の株価が2営業日連続で急騰。米国とイランの ホルムズ海峡をめぐる緊張の高まりから、上昇傾向にある原油タンカ ーの運賃や船舶ひっ迫懸念などが結果的に海運会社の収益増加に寄与 するとの思惑から買いが先行している。

共栄タンカーの株価は一時前日比ストップ高(値幅制限いっぱい の上昇)の215円を付けた。前日は28%高の165 円で取引終了してい る。明治海運株は2営業日連続でストップ高となり、午前の取引から 387円で買い気配が続いている。両銘柄は、東証1部上昇率3位と4位。

ブルームバーグデータによると、共栄タンカー、明治海運がそれ ぞれ年初来で70%を超える上昇となる。日本郵船、商船三井、川崎汽 船などにも幅広く買いが入っており、海運株が軒並み出来高を伴い大 幅高となっている。TOPIXの海運株指数を構成する9銘柄全て上 昇している。

共栄タンカーの広報担当の稲葉泰規氏は「この1週間でホルムズ 海峡を運航する30万トンクラスの原油タンカーの運賃市況が15ポイ ント程度上昇している」とし、この背景にはイランによるホルムズ海 峡封鎖の可能性で、原油調達が別の地域に移ることにより、結果的に 「タンカーの船舶需給がひっ迫するなどの思惑」が主因だと説明する。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の姫野良太シニアアナリス は、株価急騰は「ホルムズの情勢がより緊迫化しており、原油タンカ ーの運賃上昇と供給先変更による収益増加などの思惑から、きのうか ら海運銘柄に株式市場で火が付いたようだ」と指摘する。

高木証券の勇崎聡マーケット情報部長は「短期的には、海運銘柄 を中心に投機的な買いが入っているようだ」との見方を示す一方で、 「長期なスタンスで、一部電機株にもみられるような、これまで冴え なかった海運株全体を見直し買い戻す動きもあるようだ」という。

一方で、姫野アナリストは、日本の必要な原油の8割を担うホル ムズ海峡が万が一封鎖された場合に「代替先を見つけるのは簡単な話 ではなく、他の地域からの原油供給に多くを期待するのはマーケット の幻想の側面がある」と警鐘を鳴らす。

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