債券先物反発、ギリシャ懸念や1%台で需要-20年入札控え超長期売り

債券市場で先物相場は反発。ギリ シャ債務交渉が難航していることや長期金利が1%台に乗せたことを 受けて、買いが優勢だった。半面、あすに20年債入札に向けた売りが 出て超長期債が軟調となった。

RBS証券の福永顕人チーフ債券ストラテジストは、「先物や10 年債は、過去1週間に売られていた反動のほか、10年債利回りが節目 の1%台に乗せたこともあり、押し目買いが入っている。一方、20年 債入札をあすに控えて、超長期債には調整売りが出ている」と述べた。

東京先物市場で中心限月3月物は4営業日ぶりに反発。前日比4 銭高い142円18銭で始まり、午前の終了前にかけて142円24銭まで 上昇したものの、その後は上値が重くなり、一時は2銭高まで上げ幅 を縮めており、結局は5銭高の142円19銭で引けた。

SMBC日興証券の土井俊祐マーケットアナリストは、海外市場 でリスク選好の動きが強まり、円債相場は軟調だったが、こうした動 きが一服したと指摘した上で、「新発10年債利回りが1%台に乗って きたので押し目買いが入りやすく、相場の下支え要因となっている」 と話した。もっとも、FOMC(米連邦公開市場委員会)待ちで取引 が手控えられ、上げ幅は限定的との見方も示した。

24日の米国債相場は続落。翌日のFOMCの声明発表に対する警 戒感から売りが出た。FOMCはメンバー17人全員の2012年第4四 半期と今後数年、長期の金利見通しを発表する予定。

JPモルガン・チェースの米国担当チーフエコノミスト、マイケ ル・フェロリ氏は、今回公表される景気・物価予測について、「2014 年末の失業率予想はおそらく6%台が示され、個人消費デフレーター (PCE)インフレ率予想は1.5-2.0%となるだろう。メンバーの大 勢は、14年末にいくぶん政策を引き締めることが適切とみると考えら れる」と予想する。

長期金利は1.005%

現物債市場で長期金利の指標となる新発10年物の320回債利回り は前日比0.5ベーシスポイント(bp)低い1.00%で始まり、その後も同 水準で推移した。午後3時過ぎにやや水準を切り上げ、横ばいの

1.005%と、前日続いて昨年12月13日以来の高水準を付けた。

東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、欧州市場 をみてもギリシャ債務削減交渉への根拠なき楽観論が後退しているよ うだとして、「きょうの相場はもみ合いから強含み」と予想していた。

財務省がこの日午前に発表した12月の貿易統計速報(通関ベース) によると、2011年の貿易収支は2兆4927億円の赤字となった。赤字 は31年ぶり。ただ、債券相場の反応は限定的だった。SMBC日興証 の土井氏は「赤字は予想されていた。経常収支が赤字にならないと影 響は出ない」と説明した。

あす20年債入札、クーポン1.8%か

財務省はあす26日、20年利付国債の入札を実施する。前回入札 された20年物の132回債利回りは0.5bp高い1.77%で推移。一時は

1.775%と、前日に付けた新発20年債利回りとして、昨年12月上旬以 来の水準まで上昇する場面があった。このため、表面利率(クーポン) は前回債より0.1ポイント高い1.8%となる見込み。発行額は前回債 と同じ1兆1000億円程度。

今回の20年債入札について、RBS証の福永氏は、「20年債は、 過去3カ月狭いレンジで推移している。利回りが1.8%に接近してい るので、現行水準なら無難に消化されるだろう」と予想している。

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